FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★中国12月貿易収支:市場予想を下回る

12月の中国貿易収支は2754億元(408.2憶ドル)の繰り時となり、市場予想の3445億元(475.5憶ドル)の黒字より黒字額は下回った。

ドルベースで輸入は前年同月比+3.1%増となり、市場予想の+3.0%増を上回った。また、輸出は前年同月比▲6.1%減となり、市場予想の▲4.0%減を下回った。

 

★日経平均株価は円安を好感して先物主導で反発

前場は前日に下落した反動が出たほか、外国為替で円高が一服し1ドル=115円台への円安を受けて企業業績懸念が和らぎ輸出関連株中心に買い戻しの動きが強まった。後にに入り先物への継続的な買いが現物株にも波及し一時上げ幅を165円に広げた。結局、前日比152円高の1万9287円と反発して取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は115円前後でのもみ合い相場に終始

ドル/円は、115円付近でもみ合う展開が続いた。前日の113円後半からは値を戻している値動きについて、市場筋は『ドルの押し目買い意欲は強い』とし、目先下落局面となっても下値は堅いとの見方を示している。ただ、現時点では新規材料に乏しく115円台半ばまで戻す地合いでもない。ユーロ/ドルは、1.0610-1.0620ドル台でのもみ合いが続いており、欧州勢の参入待ちとなっている。

イエレン米FRB議長は『労働市場は全般的に強くなっており、賃金は上昇している』『経済はかなり好調』『インフレは目標の2%を下回っているが、かなり近い』などの見解を示したが、反応は限定的だった。

 

週明け16日はキング牧師誕生記念日で米国市場が休場となるほか、17日にはメイ英首相が演説し欧州連合(EU)離脱交渉に向け方針などを示す予定で、投資家は動きづらいようだ。

 

★米国市場では12月の小売売上高が公表

米国では12月に年末商戦がピークを迎えており、小売売上高の下支え要因となりやすい。また、米国株高による資産効果なども、個人消費にはプラス要因となる。参考となる11月実績は前月比+0.1%となり、市場予想を下回った。自動車・関連部品は減少したが、家具は増加した。12月については自動車・関連部品の増加が予想されており、市場予想の前月比+0.5%は妥当な水準となる。また、自動車を除く売上高も増加する見込み。

 

★米国市場では12月生産者物価指数(PPI)が公表

米国では12月にかけて、原油相場などの資源相場が反発した。12月の雇用統計では平均賃金も改善となった。こうした要因による物価の上昇圧力が注視される。過剰供給や過剰在庫などでデフレ圧力が続いてきた中国では、12月のPPIは大幅な上昇となっていた。一方で、11月9日以降はドル高が進んでいた。ドル高が輸入物価の抑制要因となっている。改めて米国で物価の落ち着きが示される可能性も消えていない。

 

★米国市場では1月のミシガン大学消費者信頼感指数が公表

米国では、トランプラリーで米国株は過去最高値を更新し、資産効果が家計にプラスとなっている。参考となる12月確定値は98.2となり、市場予想をやや上回ったが、1年先のインフレ見通しは11月実績を下回った。ただ、前月12月のミシガン大学消費者信頼感指数は2005年以来、12年ぶりの高水準だった。トランプ次期政権への期待は高いことから、1月速報値は12月実績と同水準となる可能性がある。

 

★欧米イベント

○16:00   12月独卸売物価指数(WPI)
○18:30   サンダース英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○20:45   バンク・オブ・アメリカ(BOA)第4四半期決算
○22:00   ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース第4四半期決算
○22:30   12月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.3%)
食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.1%)
○22:30   12月米小売売上高(予想:前月比0.7%/自動車を除く前月比0.5%)
○23:30   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○24:00   11月米企業在庫(予想:前月比0.6%)
○24:00   1月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:98.5)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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