★日経平均株価:好業績銘柄に買いが集まり指数を押し上げ
前日の米国株が6日続伸で大幅上昇したことから投資家がリスク選好の動きとなり買いが先行した。特に18年3月期好業績銘柄が買われたほか、市場では『株価指数先物にCTA(商品投資顧問)から買いが入った』との指摘もあり上げ幅を広げた。結局、前日比261円高2万2758円と続伸して終了した。
★東京外国為替市場:109円台半ばでもみ合い相場
ドル/円は、特段材料がない中、一時またまったドル売り・円買いフローが持ち込まれて109円台半ばから109.20円台まで急落した。ただ、週末を控えて下値追いの動きは出なかった。その後は、国内輸入勢などのドル買い・円売りや日経平均株価が大幅上昇したことに支えられ109.40円台まで持ち直した。午後は株価にらみの展開となりつつも、109円台半ばでもみ合い相場となった。ユーロ/ドルは、1.19ドル台前半で方向感の欠いた展開となった。欧州勢参入待ちの様相となっている。
★米国でのインフレ高騰は見られず:行き過ぎたインフレ懸念
米FOMCが注視している食品やエネルギーを除いたコア消費者物価指数(CPI)は前月比+0.1%と、予想外に3月+0.2%から低下した。前年比では+2.1%と、上昇予想に反して3月の水準を維持し落ち着いた動きとなった。また、4月生産者物価指数(PPI)も3月から予想以上に低下した。現状恐れられていたようなインフレの高騰は見られない。ただ、トランプ大統領がイラン核合意を離脱した。対イラン制裁強化を公約し、イランと取引する諸国、企業、銀行などにも制裁を科す方針を表明したため、今後の原油価格が供給ひっ迫により100ドル近く上昇するとの予想もある。そのため、原油高がインフレ高騰につながる可能性は残る。ただし、現在は年初からインフレ高騰への警戒感が行き過ぎであったと言える。インフレ急騰のリスク後退は、株式相場を支援しやすい。
★イラン核合意存続のための協議を開催
イランと米欧などが2015年に結んだ核合意から離脱するとトランプ米大統領が表明したことを受け、イランと英仏独、EUが核合意存続の危機を打開するため、ベルギーの首都ブリュッセルで15日に外相会合を開くことが決まった。イランが経済制裁をの解除と引き換えに核開発制限に合意を巡り、当事国が米国の離脱表明後に打開策を集中討議する恥円手の場になる見通し。合意崩壊は国際的な核不拡散体制の危機につながりかねず、今後の協議に道筋をつけられるかが注目される。
★米国市場では5月のミシガン大学消費者信頼感指数が公表
米国では5月にかけて、原油などの資源価格が上昇した。ガソリン価格も連動上昇の圧力がかかっていて、家計にはマイナス要因となりやすい。さらに米長期金利の上昇や貿易戦争と輸入関税引き上げなどによる物価上昇懸念も、消費マインドを冷やす要因となる。一方で、米国では緩やかながらも雇用や賃金の改善が維持されている。米国株は不安定ながら、5月3日から6連騰と持ち直しの傾向が見られる。米国ではトランプ政権の支持率に下げ止まる調査もあり、消費者心理が底堅さを維持している可能性もある。
★欧米イベント
○17:30 1-3月期香港域内総生産(GDP、予想:前期比0.8%)
○21:00 3月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比5.5%)
○21:00 3月インド鉱工業生産(予想:前年同月比6.1%)
○21:30 4月米輸入物価指数(予想:前月比0.5%)
○21:30 4月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化2万人/失業率5.8%)
○21:30 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○22:15 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○23:00 5月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:98.3)
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