FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:中国の景気の回復期待から買い優勢

大型連休の間の冷えこく株が弱かったことを受けて売りが先行した。寄り付きは150円近い下落となったが、19500円を割り込んだことで値ごろ感が出た上に、ハイテク株やマザーズなどグロース関連に強い動きが見られたことから、早々に下げ渋った。その後は、欧米の経済活動再開や昼頃に発表された中国4月ドル建て輸出額が前年+3.5%と予想-18.8%を上回り中国景気の回復期待に海外短期筋などの先物買いが断続的に入った一方で、企業業績の不透明感から機関投資家の売買が低調で上値が重い展開となった。結局、前営業日比55円高の1万9674円で終了した。

 

東京外国為替市場:日経平均株価の持ち直しからドル買い戻しも

ドル/円は、大型連休明けとなる国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ、106.30円近辺へじり高となった。しかし、新型コロナウイルスの発生源を巡る米中の対立が警戒されていることから、伸び悩み、106.20円付近へ下落した。午後は本邦実需筋などがドル買い・円売りに動き、106.32円付近まで上昇した。日経平均株価がマイナス圏からプラス圏へ転じたことも、円売りを誘った。ユーロ/ドルは、1.0795ドル前後で方向感に欠ける値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

欧州自動車大手5社の1-3月期決算

欧州自動車大手5社の20年1~3月期決算が6日出そろった。新型コロナ感染拡大が各社の業績を直撃した。世界的に実施されている外出制限によって、販売台数や純利益が大幅に減るなどの影響が出た。ドイツ勢の純利益をみると、ダイムラーは前年同期比96%減の9400万ユーロ(約108億円)にとどまった。フォルクスワーゲンも86%減の4億500万ユーロ。BMWも減益となったが、下落率は1.2%にとどまった。

 

プーチン露大統領の支持率が過去最低

ロシアの独立系世論調査機関レバダ・センターは、4月の調査でプーチン大統領の支持率が59%だったと発表した。2000年5月の大統領就任後でもっとも低い水準となった。政権の新型コロナウイルス対策への不満を反映しているとみられる。

 

冬を迎える南米諸国で感染者拡大懸念:大気汚染ひどい地域で致死率上昇

南半球でこれから冬を迎える南米諸国は、気温の低下だけではなく薪ストーブによる大気汚染によって、新型コロナウイルス感染症の犠牲者が一段と増えると懸念されている。
チリでは人々が自宅待機を求められる中で寒さが訪れようとしており、冬場の大気汚染の一大要因である薪ストーブ利用が急増する見通しとなる。 さらに米ハーバード大学がこの4月に公表した研究論文によると、有害な微粒子による大気汚染のひどい地域では新型コロナ感染症による致死率が高くなる。 ドイツのハレ・ビッテンベルク・マルティン・ルター大学が同月公表した論文では、フランス、スペイン、ドイツ、イタリアの新型コロナ死者の78%は、自動車や火力発電所が排出する窒素酸化物による大気汚染が最も深刻な5地域に集中していた。

 

米国市場では8日に4月雇用統計公表:過去最大の雇用の落ち込み警戒

先行指標の中で、米労働省が発表する雇用統計と最も相関性が強いとされる民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の4月分は2023.6万人減と、減少幅は過去最大を記録したことも雇用統計での雇用悪化を示唆している。貿易関税などの影響で新型ウイルス前から低調だった製造業の雇用も一段と悪化した。全米の製造業活動動向を示すISM製造業景況指数の雇用は27.5と、9カ月連続で50割れで縮小し、1949年6月来で最低を記録した。
週次失業保険申請件数は過去6週間で3000万人に達しており、2008年の金融危機以降創出された雇用はすべて喪失した。加えて、収益の大幅悪化で、数多くの企業は今後の雇用削減計画を発表している。民泊仲介のairbnbは全従業員の25 %、配車サービスのウーバーも14%、航空大手ユナイテッド航空は30%削減を発表しており、経済活動が再開したとしても労働市場が危機前の水準に回復することはほぼ不可能と見られる。

■市場予想失業率:16%(3月4.4%)非農業部門雇用者数:前月比-2125万人(3月-70.1万人)民間部門雇用者数:前月比-2152万人(3月-71.3万人)平均時給:予想:前月比+0.4%、前年比+3.3%(3月+0.4%、+3.1%)

 

欧米イベント

○15:00   3月独鉱工業生産(予想:前月比▲7.5%/前年同月比▲8.9%)
○15:00   英中銀金融政策委員会(MPC)2日目、終了後政策金利発表(予想:0.10%で据え置き、資産買取プログラムは6450億ポンドで維持)
○15:00   MPC議事要旨
○15:00   英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
○15:45   3月仏鉱工業生産指数(予想:前月比▲12.4%)
○15:45   3月仏貿易収支
○15:45   3月仏経常収支
○17:00   ノルウェー中銀、政策金利発表(予想:0.25%で据え置き)
○18:00   ベイリー英中銀(BOE)総裁、ブリーフィング
○20:00   4月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲1.02%)
○20:30   4月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:30   1-3月期米非農業部門労働生産性・速報値(予想:前期比▲5.5%)
○21:30   1-3月期米単位労働コスト・速報値(予想:前期比4.0%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:300.0万件/1990.5万人)
○21:30   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○22:00   4月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.8%)
○23:00   4月カナダIvey購買部協会景気指数(予想:25.0)
○8日01:00   カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○8日04:00   3月米消費者信用残高(予想:150億ドル)
○8日05:00   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演

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