FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

中国財新伝媒の4月製造業PMIは市場予想を上回る

財新伝媒(Caixin Media)が発表した4月のCaixin中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.1となり、市場予想の50.9を上回った。さらに3月の51.0から上昇した。

 

日経平均株価:新規買い見送られ軟調推移

小高く始まったものの、大型連休の谷間で様子見姿勢が強くヘッジファンドなど海外短期筋の利益確定売りや4月米新車販売台数の悪化を受けた自動車株の下落が重石となった。FOMCや米雇用統計など重要イベントを控えているため、新規買いが見送られた。結局、前日比35円安の2万2472円と4日ぶりに反落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は利食い売りで上値重い

ドル/円は、約3ヵ月ぶりの高値109.92円を付けた反動から利食い売りなどに押され、109.63円まで南下した。日経平均株価がプラス圏からマイナス圏に転じたことも、円買いを誘った。ただ、FOMCの結果発表を控えて下押しは限られた。午後は日経平均株を睨みながらの動きとなった。本邦実需筋などの売買は午前中で一巡したこともあり、午後の商いは薄かった。ユーロ/ドルは、1.2000ドル前後で方向感を欠いた展開となり、欧州勢待ちの様相となっている。

 

欧州市場では、103月期ユーロ圏域内総生産速報値を公表

参考となる10-12月期確報値は前年比+2.7%となった。また、今年103月期のユーロ圏総合PMIは55.2-58.8で推移し、昨年10-12月期実績値56.0-58.1と差はなかった。1-3月期の域内成長率はやや鈍化するものの、2%台は維持する可能性は高いとみられている。

 

米国中間選挙年のNYダウは低迷傾向

NY金融筋は『設備投資主導の回復に如何なる望みをいだいたとしても、トランプ法人税減税の多くは自社株買いに向かう』と言い切る。すでに、米企業の18年の自社株買いは17年の2倍以上の1710億ドル(約18.3兆円)規模が公表されているが、さらに増える見通しで米国株『5月相場』の下支え要因とされる。しかし、『1950年以来、中間選挙年のNYダウは、4-6月と7-9月に低迷する傾向がある』(米株式年鑑)4月に限れば1950年以降、NYダウのリターンはプラスが46回、マイナスが22回と平均1.9%上昇した。中間選挙年でも4月は0.8%の上昇と月別では最高だが、『Sell in May』の格言に象徴される5月相場のパフォーマンスは厳しく、『5月から10月のNYダウの6ヵ月リターンはわずかに平均0.4%に過ぎない』(米株式年鑑)

 

ゴールドマンサックスは商品投資を推奨

ゴールドマンは1日のリポートで、10年にわたあるリターン低迷と貿易摩擦に高まりにもかかわらず、原油や銅などの商品を購入する『戦略的状況』が『これほど強まっていることはめったにない。』と指摘している。世界の需要が拡大する一方、在庫が減少し数年にわたって新規供給への投資が不足していることが高値維持への道筋を付けるとの見方を示した。また、リポートによれば、商品市場の今年のリターンはプラス7%。一方、株式市場はマイナス1%としている。

 

米国市場ではFOMC会合結果が公表

前回発表されたFOMC参加者の見通しでは、政策金利の見通し(中央値)については、2019年以降が小幅に上方修正されたものの、18年は年3回利上げで据え置きとなっていた。しかし、FRBのパウエル議長は、年内3回と4回の利上げ見通しに大きな違いがないことや、時間の経過とともに予想は変動すると指摘しており、6月を含めてあと3回の追加利上げが実施される可能性は残っている。金融当局がインフレ指標として重視し、過去6年間にわたりなかなか当局目標の2%に回帰させることができずにいた個人消費(PCE)価格指数が3月に2%上昇となったことで、インフレ動向をどのようにFOMC声明で表現すべきか知恵を絞ることになる。

 

欧米イベント

○14:45   4月スイスSECO消費者信頼感指数(予想:4)
○16:15   3月スイス小売売上高
○16:30   4月スイスSVME購買部協会景気指数(予想:59.8)
○16:50   4月仏製造業PMI改定値(予想:53.4)
○16:55   4月独製造業PMI改定値(予想:58.1)
○17:00   4月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:56.0)
○17:30   4月英建設業PMI(予想:50.5)
○18:00   3月ユーロ圏失業率(予想:8.5%)
○18:00   1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.4%/前年比2.5%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:15   4月ADP全米雇用報告(予想:19万8000人)
○23:30   EIA週間在庫統計
○3日00:30   バイトマン独連銀総裁、講演
○3日03:00   4月ブラジル貿易収支(予想:61億ドルの黒字)
○3日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:1.50-1.75%で据え置き)
○米財務省3年、10年、30年債入札条件

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