FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価は下落:週末の利益確定売りが優勢

米国株高や円安を好感して、前日までの好地合い引き継いでものの、これまでの急な上昇に対する警戒感や上値の重さが意識され、高寄りした後は伸び悩んだ。その後、報道された日本のクルーズ船での新型肺炎感染者増加などが懸念された。また、7日の米雇用統計や週末を前にした調整的な売りが優勢となった。結局、前日比45円安の2万3827円と4日ぶりに反落して終了した。

 

東京外国為替市場:リスク回避でも109円台後半で推移

ドル/円は、複数のメディアが『横浜港に停泊中のクルーズ船で、新たに41人から新型委コロナウイルスの感染を確認した』と報じたことで、持ち高調整などのドル売り・円買いが入り、109.81円付近まで下落した。日経平均株価の下げ幅が一時100円を超えたことも、リスク回避の円買いを誘った。しかし、前日の欧州市場でつけた109.78円が下値エンドとして意識されると、下げは一服した。その後は、国内輸入企業などがドル買い・円売りに動き109.90円付近へ値を戻した。午後は、日経平均株価をにらみながら、109.90円を挟んでもみ合いが続いた。ユーロ/ドルは、手掛かり材料難から積極的な売買は見られず、1.0980ドルでこう着相場となった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

新型コロナウイルスで世界の自動車産業に影響が出始める

新型コロナウイルスの感染拡大を巡る問題が、いよいよ世界の自動車産業に波及し始めてきた。自動車メーカーにとっては、今後数週間が重要な時期になる。中国で製造される部品は、他の場所で組み立てられる数百万台の自動車に使われており、新型コロナウイルスが最初に発生した湖北省は、自動車部品生産・出荷の主要拠点でもある。6日には、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が、中国の部品供給業者が操業を再掲できなければ、2∸4週間で欧州の工場1ヵ所の生産を止める可能性があると警告を発した。

 

トルコ建国100周年に向け観光戦略を発表

昨年11月、トルコ文化観光省は建国100周年にあたる2023年に向け、同年の観光客数7500万人、観光収益650億ドルを目指す観光戦略を発表した。トルコ統計局発表では、19年の観光収益は345億ドルであり、かなりアグレッシブな目標である。目標達成のために文化観光省は、プロモーション予算を2019年の7200万ドルから、20年には1億800万ドル、23年には2億2000万ドルまで拡大するもよう。そして、ターゲット市場として『中国、インド、韓国、日本』に重点を置きつつ、中欧や東欧市場の開拓を図るとしている。新型ウイルスの影響で今年前半は中国からの観光客増は見込めないなかで、日本に対する期待は高まる。

 

昨日の米国経済市場の結果:雇用関連の指標は強弱まちまち

 米労働省が発表した10-12月期非農業部門労働生産性速報値は前期比年率+1.4%となった。伸びは、7-9月期-0.2%からプラスに改善したが、市場予想+1.6%は下回った。同期単位労働コスト速報値は前期比年率+1.4%。伸びは7-9月期+2.5%からは鈍化したものの予想+1.3%を上回った。
米先週分新規失業保険申請件数は前週比1.5万件減の20.2万件過去最低となった2019年4月以来で最低の水準となった。一方で、失業保険継続受給者数は175.1万人と、前回170.3万人から増加し、予想172.0万人上回った。
非農業部門労働生産性速報値は予想を下回ったものの、失業保険申請件数は過去最低水準付近で推移しており、強弱まちまちの結果となった。

 

米国市場では1月雇用統計が公表

12月の非農業部門雇用者数は前月比+14.5万人とどまった。ただし、労働年齢人口の伸びやを維持するための必要な水準を維持しており、1月の雇用者数は12月実績をやや上回る可能性がある。失業率3.5%(前回3.5%)、非農業部門雇用者数は前月比+15.3万人(同+14.5万人)、平均時給は前年比+3.0%(同+2.9%)と予想される。

 

欧米イベント

○16:00   12月独貿易収支(予想:150億ユーロの黒字)
○16:00   12月独経常収支(予想:235億ユーロの黒字)
○16:00   12月独鉱工業生産(予想:前月比▲0.2%/前年同月比▲3.7%)
○16:00   10-12月期ノルウェー国内総生産(GDP)
○16:45   12月仏貿易収支(予想:51.5億ユーロの赤字)
○16:45   12月仏経常収支
○16:45   12月仏鉱工業生産指数(予想:前月比▲0.3%)
○19:30   ロシア中銀、政策金利発表(予想:6.00%に引き下げ)
○21:00   1月ブラジルIBGE消費者物価指数(IPCA、予想:前月比0.34%)
○21:00   1月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.50%)
○22:30   1月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化1.50万人/失業率5.6%)
○22:30   1月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化16.0万人/失業率3.5%/平均時給、前月比0.3%/前年比3.0%)
○24:00   1月カナダIvey購買部協会景気指数
○24:00   12月米卸売売上高(予想:前月比0.4%)
○24:00   12月米卸売在庫(予想:前月比▲0.1%)
○8日01:00   米連邦準備理事会(FRB)、半期金融政策報告書を公表
○8日05:00   12月米消費者信用残高(予想:150億ドル)
○8日 アイルランド総選挙

 

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