FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:手掛かり材料難から小動き

前週末の米国株高が好感されたものの、今夜の米国株市場が休場となることもあり、手掛かり材料には乏しく、積極的に上値を追う展開にはなり難かった。終日材料難で動きづらい状態となった。結局、前週末比42円高の2万4083円と3日続伸して終了した。

 

東京為替市場:様子見ムード強く110.20円を挟んでもみ合う展開

ドル/円は、日経平均株価やアジア主要株価の動向をにらみながら、110.20円を挟んでもみ合う展開となった。本日が五・十日にあたり、本邦実需筋の動向が注目されたが、需給に大きな偏りは見られず、大きな振れはなかった。午後に入っても、110.20円近辺での取引が続いた。米国市場がキング牧師の誕生日で休場となるため、様子見ムードが広がった。ユーロ/ドルは、1.1095ドルを挟んでこう着相場となった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

中国コロナウイルスの感染者が日々増加

中国湖北省武漢市の衛生当局は20日、新型コロナウイルスによる肺炎で1人が死亡したと発表。死者は計3人となった。武漢の発症者は136人が新たに確認され、計198人になった。一方、中国メディアによると、北京市と広東省で20日までに計3人の発症を確認。武漢以外の中国での発症確認は初めて。中国全体の発症者は計201人に達した。中国圏では、春節により人の移動が活発化することから、世界に感染者が広がるリスクが高まる。

 

欧米貿易協議では報復の衝突がリスク

米中が貿易協議の『第1段階』合意に達し、米議会が北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定『USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)』を承認した。ここにきてトランプ政権がいまだに大きな貿易協定を結ぶことができない相手として、欧州が急浮上している。 米通商代表部(USTR)はこれまでに欧州連合(EU)に対して2つの関税を準備してきた。1つはフランスのデジタルサービス税に対する報復関税。2つ目は、EUが航空機大手エアバスに対する補助金の提供を止めていないことを不服とする関税である。

 

トルコ中銀の利下げ余地は狭まっている

昨年のトルコ中銀では、政策運営を巡る軋轢によりチェティンカヤ前総裁が更迭された。ただし、その後の金融市場の改善やインフレ鈍化に伴い後任のウイサル総裁は大幅利下げに踏み切ることが出来た。エルドアン大統領は政策金利の『一桁』化を悲願とするなか、足下ではインフレ率の再加速や原油市況の上昇などで追加利下げ余地は狭まっている。こうしたなか、中銀は16日の定例会合で5回連続の利下げに動いた。利下げ幅は75bpに縮小して緩和ペースは鈍化したが、物価見通しに強気姿勢を示すなど大統領への『忖度』がうかがえる。今後の政策運営には、これまで以上に慎重さが求められる局面となることは間違いない。インフレ率が市場金利を上回る実質金利マイナスになる場面では、その国の通貨は売られる。

 

ダボス会議では要人発言に要警戒

 21-24日にスイスで『世界経済フォーラム』(ダボス会議)が開催され、トランプ大統領、ムニューシン財務長官、黒田日銀総裁、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、カーニー英中銀(BOE)総裁が参加する。2018年のダボス会議では、ムニューシン財務長官が『弱いドルは貿易面で米国の利益になる』とドル安誘導発言をしており、要人発言に要警戒となる。

 

21日から米上院でトランプ大統領の弾劾裁判始まる

21日からの米上院でのトランプ大統領に対する弾劾裁判が始まる。弾劾裁判は、2月4日に予定されているトランプ大統領の一般教書演説を挟んで数週間続く可能性があり、今後の懸念材料となりうる。米上院(100議席:共和党53議席・民主党45議席・無所属2議席)での弾劾裁判は、上院議員の3分の2の67議席の賛成が必要なため、否決される見通しである。しかし、民主党は、トランプ大統領を弾劾裁判で追及してイメージを貶めて、11月の米大統領選挙や上院選挙での勝利を目論んでおり、証人発言などが注目される。

 

欧米イベント

○09:01   1月ライトムーブ英住宅価格
○16:00   12月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.2%)
○ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルク)
○米国(キング牧師誕生日)、休場

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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