FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価指数:クリスマス休暇で動意の薄い展開

前日の米国株式市場が高かったことを受けて買い優勢で始まったものの、クリスマス休暇で海外勢が売買を見送っていることもあり、その後は模様眺めが強まり日経平均は小幅安の水準で一進一退となった。しかし、押し目買いに支えられ、結局、前日比9円高の2万3830円と小幅続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:積極的な売買は見送られこう着相場の展開

ドル/円は、国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ、109.45円付近まで小幅に値を上げた。しかし、前日につけた109.45円が上値目処として意識されると、上げは一服した。その後は、日経平均株価をながめながら109.40円近辺でもみ合う展開となった。午後も109.40円付近で方向感に乏しい展開が続いた。ユーロ/ドルは、1.1090ドル近辺でこう着相場となった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

来年から日銀短観の調査範囲拡大

日本銀行は23日、年4回実施する企業短期経済観測調査(短観)について、来年3月調査から円の想定為替レートに関する調査対象に対ドルだけでなく対ユーロを加えるほか、6月調査からは海外での事業活動に関する項目を追加する方針を発表した。企業の海外活動が拡大する中、景気動向をより正確に把握するのが狙い。
想定為替レートはこれまで輸出企業を調査対象にしていたが、3月からは幅広い非製造業を含む想定為替レートを設定している全企業(金融機関や持ち株会社などを除く)から調べる。
海外事業に関しては、海外で活動を行う企業グループの親会社を対象に、海外での売上高や設備投資額などについて調べる。3月に予備調査を実施し、6月調査から公表を始める。

 

年内は米中貿易摩擦緩和期待でリスク回避の動きは抑制

中国の財務省は22日、1月1日付で、850の輸入品対象で関税率を引き下げると発表した。冷凍豚肉、アボガドに加え、半導体関連商品が含まれる。景気底入れの一環として、米国との貿易戦争の緩和を目指す方向としている。中国が歩み寄りの姿勢を見せていることはプラスになる。米中の貿易戦争の緩和は、世界経済への懸念を後退させる。米国のトランプ大統領は先週、中国の習国家主席と良い電話会談を行ったことを明らかにした。米中『第1段階』合意も正式署名に向けて準備が進んでいるとしている。ムニューシン米財務長官などによると、1月初旬に正式署名される可能性が強い。

 

米現職大統領再選年ではドルは底堅い結果

米国の現職大統領が再選に挑んだ米大統領選イヤーでいえば、オバマ政権時の2012年にドル/円は選挙前年の2011年12月ドル安値76.90円前後から、選挙年2012年3月のドル高値84.19円前後までドル高が進展した。
その前のブッシュ政権時の2004年の場合、ドル安圧力が続きながらも、日本のドル買い介入と米国の実質黙認もあって、前年2003年12月から2004年10月までは103-114円前後でのレンジ推移が続いた。
1996年のクリントン政権時では、前年1995年12月のドル安値100.59円前後から、選挙年1996年は12月のドル高値116.45円前後までドル高が持続した実績を有している。

 

米韓両軍の特殊部隊の訓練の写真公開:北朝鮮への軍事的警告との見方

米国防総省が、今年8~11月に韓国で実施された米韓両軍の特殊部隊などによる訓練の写真を公開した。訓練は北朝鮮との交戦を想定した内容だったとみられ、北朝鮮に『強力な軍事的警告』(韓国紙・朝鮮日報)を与える狙いとの見方が出ている。
米国防総省の情報配信サービス『DVIDS」が今月16日付で公開したのは、特殊部隊がパラシュートで降下したり、建物に突入したりする場面の写真計12枚だ。動画投稿サイト『ユーチューブ』には動画も公開されており、突入した建物内には北朝鮮軍を思わせる軍服を着た敵役が見える。北朝鮮は、年末までに非核化協議で譲歩するよう米国に迫り、応じなければ軍事挑発に踏み切る可能性を示唆している。米側が秘匿性の高い特殊部隊の動きをこの時期にあえて表に出したのは、こうした情勢を踏まえたものとみられる。公開された訓練を巡っては、北朝鮮高官を生け捕りにする『一種の斬首作戦』(朝鮮日報)との見方や、『北朝鮮に拉致された要人の救出』(聯合ニュース)といった見方がある。

 

欧米市場のイベント

○21:00   11月メキシコ失業率(季節調整前、予想:3.6%)
○24:00   12月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:1)
○24:00   米財務省、5年債入札
○ドイツ、ブラジル、ノルウェー、スウェーデンなどがクリスマス・イブで休場
○豪州、英国、フランスなどはクリスマスの前日で短縮取引
○米債券・株式・商品市場は短縮取引、為替市場は通常取引

 

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