★日経平均株価指数:週末や年末控え利益確定売りにさえない展開
前日の米国株が上昇した流れを引き継いで買い優勢で始まったものの、追加の材料が出ず、買い一巡後はマイナス圏で沈んだ。週末や年末を前に手控えムードも出やすく、利益確定売りに上値を抑えられた。海外短期筋の利益確定売りに押され、結局前日比48円安の2万3816えんと3日続落で終了した。
★東京外国為替市場:109.30円台で終日もみ合い相場
ドル/円は、日経平均株価のさえない動きを眺めたドル売り・円買いが入り、1090.30円近辺まで下落した。前日に発表された米経済指標が軒並み低調だったことも、引き続きドルの重石となった。しかし、米中通商交渉の行方を見極めたいとの雰囲気から、下げは一服した。その後は、国内輸入企業などがドル買い・円売りに動き、109.35円付近でもみ合う展開となった。午後は、日経平均株価や米長期金利の動向をにらみながら、109.30円台を中心とした狭い値幅で取引された。ユーロ/ドルは、1.11ドル台前半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。
★ビットコイン市場は来年の『半減』で乱高下
暗号資産(仮想通貨)が来年に『半減』すなわち同コインの生産が50%減少する。これはビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトなる人物が10年以上前にコードに書き込んだとされるルールである。ビットコインの希少性を守るとともに、ビットコインの価格のインフレを抑えるため、コインの『採掘者(マイナー)』に与えられる新コインの数がほぼ4年ごとに半減される仕組みで、次は来年5月にこれが起きる見通しとなっている。ビットコインの市場規模は約1200億ドルに対し、毎年の発行規模は数十億ドル相当なので、半減は大きな変化をもたらす。これまで2回起こった半減の際には価格が急変動した。2012年11月と16年7月の半減の際は、ビットコイン価格はそれぞれ約80倍、役4倍に急騰した。
★不透明な米中『第1段階』通商合意
中国商務省の高峰報道官は19日の会見で、米国との『第1段階』通商合意文書の署名を巡り、米中両国が緊密に連絡を取り合っていると述べた。合意内容について発表すべき情報は今のところないと述べた。中国の貿易業者が17日、12万トンの米国産大豆を買い付けたことが分かった。米中通商協議で『第1段階』の合意に至ってから初の大豆輸入となった。中国の業者は、少なくとも貨物船6隻分の大豆を調達済みで、総量は40万トンに上る契約を交わしたと話している。外電を引用し『AAストックス』が19日伝えた。
米国の関係者によると、中国政府が新たに設けた関税免除枠設定により、60万-150万トンの大豆が免除対象となる。ただ今回の調達は現時点で米国産の市場価格が、中国にとって最大の供給元であるブラジルの大豆より安価なためで、2020年2月以降、再びブラジル産を主とする輸入に状況が変わる可能性もある。
★公的年金の資産運用額は1998年以降で2番目の大きさ
日本銀行が20日公表した2019年第3四半期(7-9月)の資金循環統計によれば、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金などの公的年金は、日本株や海外の株式・債券などの保有残高が約2.9兆円増えて146兆2934億円と、1998年以降で2番目の大きさとなった。日銀統計の『公的年金』にはGPIFや国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団、年金特別会計などが含まれる。GPIFの運用資産は9月末に約161.8兆円。3共済の運用資産は合計で50兆円規模となっている。
★米国市場では7-9月期国内総生産(GDP)確報値が公表
米7-9月期GDP確報値は、前期比年率+2.1%程度の数字が予想されている。市場予想と一致すれば、リスク回避的な動きになりにくい。
★米国市場では11月PCEコア価格指数が公表
10月実績は前年比+1.6%だった。インフレは落ち着いているが、個人消費の伸びもある程度抑制されていることが確認された。11月については、賃金上昇率に目立った変化がないこと、耐久財などの需要はやや伸び悩んでいることから、コアインフレ率は10月実績をやや下回る可能性がある。
★欧米市場イベント
○未定 12月月例経済報告
○16:00 1月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:9.8)
○16:45 11月仏卸売物価指数(PPI)
○16:45 11月仏消費支出(予想:前月比0.3%)
○17:30 11月香港消費者物価指数(CPI、予想:前年同月比3.1%)
○18:00 10月ユーロ圏経常収支(季節調整済/季節調整前)
○18:00 12月ノルウェー失業率(予想:2.2%)
○18:30 7-9月期英国内総生産(GDP)改定値(予想:前期比0.3%/前年比1.0%)
○18:30 7-9月期英経常収支(予想:160億ポンドの赤字)
○20:00 ハスケル英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○22:30 10月カナダ新築住宅価格指数(予想:前月比0.1%)
○22:30 10月カナダ小売売上高(予想:前月比0.5%/自動車を除く前月比0.3%)
○22:30 7-9月期米国内総生産(GDP)確定値(予想:前期比年率2.1%)
個人消費(確定値、予想:前期比2.9%)
コアPCE(確定値、予想:前期比2.1%)
○24:00 11月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.4%)
11月米個人所得(予想:前月比0.3%)
11月米PCEデフレーター(予想:前年比1.4%)
11月米PCEコアデフレーター(予想:前月比0.1%/前年比1.6%)
○24:00 12月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:99.2)
○24:00 12月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲7.0)
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