FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価指数:利益確定売りに押される展開

米国市場は、米中通商合意に向けた協議の進展などに支援され、小幅に上昇し最高値を更新したものの、日経平均は前日に年初来高値を更新した後で高値警戒感があり、利益確定売りが先行した。結局、前営業日比131円安の2万3934えんと反落して終了した。

 

東京外国為替市場:持ち高調整の売買で109円台半ばでもみ合い

ドル/円は、英国のEU離脱交渉をめぐる懸念の再燃で、持ち高調整などのドル売り・円買いが入り、109.41円付近まで下落した。日経平均株価が軟調だったことも、リスク回避の円買いを誘った。しかし、16日の海外市場で付けた109.40円が下値の目処として意識されると、下げは一服した。そのgおは、国内輸入企業などがドル買い/円売りに動き、109.45円を挟んでもみ合いとなった。午後は、日経平均株価やアジアしゅよ浮かぶかの動向をにらみながら、109.45円前後でもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、1.1130ドル台で小幅な動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

英国ではEU離脱後の移行期間延長阻止へ

ジョンソン英首相は、欧州連合(EU)離脱後の移行期間について、2020年以降への延長を阻止する法案の成立を目指す。これにより、EUに来年末までの包括的な貿易協定締結を迫る狙いがある。政府高官は17日、『われわれは政権公約で移行期間を延長しない方針を明確にした。離脱協定法案では、政府が延長に合意することを法的に禁止する』と述べた。英国は1月31日のEU離脱が予定通り実現した場合、その後は以降期間に入り、EUと新たな貿易協定締結に向けた交渉を行う。この移行期間は現行のルールでは2022年末まで延長が可能だが、延長を阻止する法案が成立すれば、交渉期間は10-11ヵ月となる。先の英総選挙で与党・保守党が過半数を大きく上回る議席を確保したことから、ジョンソン首相には必要に応じて法を修正する柔軟性がある。しかし、EUはこれまでに、包括的な貿易協定の締結には、より多くの時間を要する警告しており、ジョンソン氏にはEU側をけん制する狙いがあるとみられる。

 

米国労働市場の強さを再確認

米労働省が発表した10月JOLT求人件数は726.7万件と、9月703.2万件から減少予想に反して増加した。総失業者数を141万人上回った。求人件数が失業者数を上回る逆転は20カ月連続した。また、差は5月来で最大となった。求人件数が増えたのは、小売、金融保険。減少したのは、非耐久財、レクリエーションなどである。
9月分が1年半ぶりの低水準に落ち込んだため、今までひっ迫気味だった米国の労働市場が製造業の低迷などをきっかけに鈍化し始めたのではないかとの懸念も一時浮上した。しかし、10月の強い結果が、懸念を払しょくした。ただ、企業の採用率(Hiring rate)は低下した。適切な技術を持つ労働者が見つからない状況が続いている。労働者の市場への自信をあらわすとして注目される退職者数は351.2万人と、9月の347.1万人から増加した。2カ月連続の減少後、増加に転じた。退職率(Quits rate)は2.3%で9月と変わらずだった。

 

12月の調査では世界経済の成長見通しが大幅改善

バンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバル・リサーチが資産運用担当者を対象に実施した12月の調査によると、世界経済の成長見通しがここ2カ月で25年ぶりの大幅改善となったほか、世界の株式に対する投資配分が1年ぶりの高水準となった。
背景には、足元で米中などの経済指標が改善していることに加え、米中貿易協議や英国の欧州連合(EU)離脱問題で一定の進展が見られ、地政学リスクが後退していることがある。 調査によると、向こう1年に世界経済の成長が加速するとの回答は約50%に上った。

 

米政府機関の一部閉鎖は回避見通し

米下院は17日、2020年9月末までの資金を賄う1兆4000億ドル規模の歳出法案を可決した。これによって、政府機関の一部閉鎖は回避される見通しとなった。 同法案は上院に送付され、現行のつなぎ予算が失効する21日までに可決される見通しとなった。 歳出法案には、トランプ大統領が看板政策の1つに掲げるメキシコ国境の壁建設向け費用13億7000万ドルが含まれる。内訳で最大の支出項目は、国防総省向けの7380億ドルだった。

 

欧米イベント

○16:00   11月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.1%)
○17:30   ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○18:00   12月独Ifo企業景況感指数(予想:95.5)
○18:30   11月英CPI(予想:前月比0.2%/前年比1.4%)
         CPIコア指数(予想:前年比1.7%)
          小売物価指数(RPI、予想:前月比0.1%/前年比2.1%)
○18:30   11月英PPI(食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比1.2%)
○19:00   10月ユーロ圏建設支出
○19:00   11月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比1.0%)
○19:00   11月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比1.3%)
○19:15   ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○20:15   クーレECB専務理事、講演
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:00   11月ロシア失業率(予想:4.7%)
○22:30   11月カナダCPI(予想:前月比▲0.1%/前年比2.2%)
○19日00:30   EIA週間在庫統計
○19日02:40   エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○米下院、本会議でトランプ大統領の弾劾訴追案を審議
○英中銀金融政策委員会(MPC、19日まで)

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