★日経平均株価:地政学リスク後退を好感して大幅高
前日の米国株高を受けた買いが入ったほか、『ポンペオ米次期国務長官が数週間前に北朝鮮の金委員長と面会した』との報道が伝わると、米朝会談に向けた調整が進んでいることから地政学リスク後退の野本株買いに拍車がかかった。結局、前日比310円高の2万2158円と4日続伸で終了した。
★東京外国為替市場:リスク選好ながらもドル上値重い
ドル/円は、『ボンペオ次期米国務長官が数週間前に訪朝し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談した』と報じたことを好感してリスク選好の円売りが強まり、107.30円台まで上げた。日経平均株価が大幅高したことや米長期金利も上昇したことで、ドル買いの支援材料となった。ただ、午後からは日本時間19日午前6時半から予定されている日米首脳共同記者会見を見極めたいとの雰囲気からドルの上げが一服した。ユーロ/ドルは1.23ドル台後半で方向感に欠く動きとなった。欧州勢参入待ちの様相となっている。
★需給ギャップ改善から18年度中に金融引き締めも
日本銀行が2018年度中に金融引き締めを行う可能性があると市場は見始めている。国内の需要超過によって日銀が目指す2%上昇目標半ばの物価水準が定着し、政策変更を後押しすると思われるからである。1%前後の物価が定着すると見られているのは、日銀が4日に発表した需要と供給の差を示す需給ギャップがプラス1.5%に拡大し、2007年10-12月以来の高水準となったことが要因となっている。人手不足による賃金上昇も消費を支え、企業は価格引き上げの必要性に迫られている。
★トルコ中銀は25日に利上げ出来るか注目
17日には与党・公正発展党(AKP)の連立相手である民族主義行動党(MHP)が2019年11月に予定されている大統領選の今年8月への前倒しを提案した。市場からは『選挙の前倒しに伴ってエルドアン政権の強権体制が一段と進むことになる』との指摘もある。トルコリラ相場は中東情勢への懸念もあり、前週には連日で過去最安値を更新した。ドル・リラは11日に4.1934リラまでドル高・リラ安が進む場面も見られた。また、急速に通貨安が進んだことによってトルコ中銀も対応を迫られており、一部市場では25日に開催される次回の会合で利上げを決めるとの思惑もある。ただ、エルドアン政権から利下げ圧力を受けるなか、トルコ中銀の判断に注目が集まっている。
★北朝鮮と『ハイレベル』の直接対話を既に開始
ポンペオ米中央情報局(CIA)長官は、予定されている米朝首脳会談の準備のため、主週間前に北朝鮮を極秘訪問し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談した。ポンペオ氏は北朝鮮を3月31日、4月1日の週末に訪問した。ポンペオ氏による事前訪問は、首脳会談で何らかの合意が生まれるのではないかという楽観的期待を高めるためのもの。トランプ大統領は、韓国が北朝鮮と和平交渉を行うことを承諾したと述べ、米朝首脳会談の開催地として5ヵ所を検討していることも明らかにした。ただ、ホワイトハウスのサンダース報道官は、大統領が北朝鮮の金委員長と直接対話はしていないと説明した。
★欧米イベント
○17:00 3月南アフリカ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.6%/前年比4.1%)
○17:30 3月英CPI(予想:前月比0.3%/前年比2.7%)
小売物価指数(RPI、予想:前月比0.3%/前年比3.5%)
○17:30 3月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比2.2%)
○18:00 2月ユーロ圏建設支出
○18:00 3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比1.4%)
○20:00 MBA住宅ローン申請指数
○20:00 2月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比3.0%)
○20:00 モルガン・スタンレー第1四半期決算
○21:30 ダドリー米ニューヨーク連銀総裁、講演
○22:00 3月ロシア失業率(予想:5.0%)
○23:00 カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表(予想:1.25%で据え置き)
○23:30 EIA週間在庫統計
○19日03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○19日05:15 クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○日米首脳会談(フロリダ州パームビーチ、最終日)
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