FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:米国株の堅調推移につれた動き

米中通商協議の進展期待や米10月ISM非製造業総合指数が市場予想を上回ったことが安心感を誘い米国株が堅調に推移したことで、寄付きは買いが強まり一時100円超に上げ幅を拡大したが、その後は利益確定売りに押され、上げ幅を縮小した。結局、前営業日比51円高の2万3303円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:109円台を挟んでのもみ合い相場

ドル/円は、米長期金利低下や日経平均株価の伸び悩みをながめ、109.01円程度まで下落した。国内輸出企業のドル売り・円買いも継続的に観測された。もっとも、米中通商交渉が進展するとの期待から下値を追う動きは限られ、109.05円を挟んでもみ合いとなった。午後に入っても、日経平均株価や上海総合株価をにらみながら、109.05円前後で方向感に乏しい値動きが続いた。ユーロ/ドルは、1.10ドル台後半でこう着した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

トルコリラの上値を抑える米国間との溝

エルドアン大統領は、米国が最新鋭ステルス戦闘機F35のトルコ受け渡しをキャンセルするならば、ロシアから戦闘機を購入する可能性を示唆しました。くわえて同大統領は、クルド系武装組織と共同パトロールを実施している米軍を批判しています。 米議会のトルコ非難に強く反発したエルドアン大統領は、13日に予定されていた米ワシントンでのトランプ米大統領との首脳会談を『未定』としました。訪米するか否かの決定は近日中にされるようですが、会談中止となれば両国の歩み寄りチャンスを逃すことになり、溝が深まることになりそうです。

 

米労働市場は健全を維持

米労働省が発表した9月JOLT求人件数は702万件と、昨年3月来の低水準となった。小売り、ヘルスケア、プロフェッショナルサービス、建設分野などで求人件数が減少した。一方で、州・地方政府の求人は622万件と、2000年の統計開始以降で最高を記録した。求人件数は昨年11月に過去最高を記録したのち減少基調にある。今年に入り、貿易への不透明感、または、適切な雇用者が見つからないことを理由に企業は新規雇用を控えている。しかし、求人件数は総失業者数を依然、100万件超上回っており、労働市場は依然健全な状況と言える。8月分も705.1万件から730万件へ、大幅に上方修正された。米労働省が先週発表した10月雇用統計でも失業率は3.6%と50年ぶりの低水準付近を維持。また、雇用者数も10万人台の伸びを保ち、労働市場が持続的なペースで引き続き拡大している証拠となった。

 

米大統領の弾劾調査で『見返り要求』を認める

米下院委員会は5日、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾調査で、ソンドランド駐欧州連合(EU)代表部大使ら2人の非公開宣誓証言の記録を公表した。これに先立ち、ソンドランド氏は10月の証言を修正し、ウクライナ軍事支援の凍結解除のため、同国に対して汚職捜査開始の明言という『見返り』を要求したと認めた。
トランプ政権は汚職調査の一環として、ウクライナ当局に政敵のバイデン前副大統領(民主党)周辺の捜査を求めており、軍事支援を盾にスキャンダル探しを要求していた実態が改めて鮮明になった。

 

トランプ大統領は苦戦するという世論調査

米紙ワシントン・ポスト(電子版)は5日、2020年の大統領選で、野党民主党の有力5候補の誰が公認されても、再選を目指すトランプ大統領は苦戦するという世論調査結果を伝えた。トランプ氏の経済政策に対する評価は比較的高いものの、人柄への不満や不信が強いようだ。調査結果によると、民主党候補のうち支持率上位のバイデン前副大統領、ウォーレン上院議員、サンダース上院議員のいずれが相手でも、大統領選でトランプ氏に投票すると回答したのは40%前後で、対立候補を14~17ポイント下回った。トランプ氏は、上位3人を追うブティジェッジ・サウスベンド市長とハリス上院議員にも10ポイント前後の差をつけられた。民主党候補との支持率差は、バイデン氏を除くと1桁台だった7月の世論調査より拡大した。同紙は『7月との違いは、無党派層が民主党支持に動いたことだ』と分析している。

 

欧米市場イベント

○16:00   9月独製造業新規受注(予想:前月比0.1%/前年同月比▲6.3%)
○17:50   10月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:52.9)
○17:55   10月独サービス部門PMI改定値(予想:51.2)
○18:00   10月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:51.8)
○18:00   デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○18:30   メルシュECB専務理事、講演
○19:00   9月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.1%/前年比2.5%)
○未定   ポーランド中銀、政策金利発表(予想:1.50%で据え置き)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:00   10月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%)
○22:00   エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○22:30   7-9月期米非農業部門労働生産性・速報値(予想:前期比0.9%)
○22:30   7-9月期米単位労働コスト・速報値(予想:前期比2.3%)
○23:30   ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、討議に参加
○24:00   10月カナダIvey購買部協会景気指数
○7日00:30   EIA週間在庫統計
○7日03:00   米財務省、10年債入札
○7日05:15   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、討議に参加
○英中銀金融政策委員会(MPC、7日まで)

 

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ