FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:週末で上値の重い展開でも5連騰

前日の米国株式市場で好決算銘柄が買われたほか、インテルの決算が良好だったことが好感され、半導体関連株が活況となっている。前日までの強い基調を引き継ぎ、インテル効果も手伝い、日経平均は一時2万2800円台に乗せたものの、週末であることや高値警戒感から伸び悩んだ。週末とあって利益確定売りが出やすく、積極的な上値追いは限られた。結局、前日比49円高の2万2799円と5連騰で終了した。

 

東京外国為替市場:108.65円前後で終日もみ合う展開

ドル/円は、国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ、108.70円付近までじり高となった。しかし、前日の海外市場で108.75円が上値の目処として意識され、上げは一服した。その後は、日経平均株価の伸び悩みや米長期金利の低下を眺めたドル売り・円買いが入り108.65円を挟んでもみ合う展開となった。午後も、日経平均株価や上海総合化bか指数の動向をにらみながら、108.65円前後で取引された。ユーロ/ドルは1.1105ドルを挟んで方向感に欠く値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

来週に日銀金融政策決定会合では追加緩和自重:ゴールドマン・サックス証券

日銀が30~31日に日銀金融政策決定会合を開催する。ゴールドマン・サックス証券は25日付のリポートで、今回の会合について『マイナス金利深堀は自重と予想』との見解を示した。その中で、『最も重要なのは為替市場の反応だ。現時点の水準から急激な円高化が生じないとの前提で、日銀10月会合プレビューを行う』としながら、『マイナス金利深堀りのコスト・ベネフィットを慎重に勘案した結果が大きく何度も繰り返せないマイナス金利深堀りを、この局面で急いで実施する意味は薄いと思われる』と指摘した。その上で『9月会合の金融政策ステートメントにおいて、経済・物価動向の再点検を行うと明記した本会合で、全く無策であることを避けるために、日銀はフォワード・ガイダンスに何らかの調整を加えると予想する』とし「具体的には、『少なくとも2020年春頃まで』としている超低金利継続の時間軸を『少なくとも2020年末頃まで』へと延長することを標準シナリオとしている」としていた。

 

欧州市場では独10月IFO企業景況感指数が公表

9月実績は94.6となった。10月については、前月のマークイット製造業、サービス業PMIは前月比で特に改善されていない可能性があるため、10月の数字は9月実績と同水準にとどまる見込みとなっている。

 

ECB定例理事会では緩和政策を維持

欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で政策金利を据え置いた。また前回9月の決定通り、11月から月200億ユーロのペースで資産買い入れを再開し、『必要な限り』継続することを確認した。ドラギ総裁の理事会後の記者会見では、 労働市場のひっ迫に伴い労働コスト圧力は上昇したものの、成長の勢いが弱まっているため物価への波及が遅れている。前回9月の理事会以降に入手したデータは、ユーロ圏成長の長引く脆弱性や顕著で根強い下振れリスク、抑制された物価圧力といった以前から見られる兆候を裏付けている。前回の理事会で決定した包括金融緩和政策は多大な刺激効果をもたらし、企業や家計の借り入れ状況は一段と緩和されるだろう。理事会は物価を目標水準に確実に押し上げるため、必要に応じて引き続きあらゆる政策手段を調整する用意がある。中期的に基調的なインフレ圧力、および総合インフレの展開を支援するために、理事会は長期間にわたる極めて緩和的な金融政策スタンスの必要性を強調した。

 

 

米国の製造業が低迷し設備投資を手控え方向

米商務省が発表した9月耐久財受注速報値は前月比▲1.1%と、8月の+0.3%からマイナスに落ち込んだ。5月来で最低となり前年比では▲4%となった。また、企業の設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注は前月比▲0.5%と、8月▲0.6%に続き2カ月連続のマイナスとなった。前年比では▲1.8%と、2016年のトランプ大統領就任以来で最低の伸びを記録した。トランプ政権の貿易方針の不透明性から製造業が悪化、企業が設備投資を大幅に控えている方針が明確化した。
国内総生産(GDP)の算出に使用される航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の出荷・速報値も前月比▲0.7%と、8月横ばいから予想以上に悪化したため、7-9月期のGDPの成長を抑制する可能性が示唆された。

 

欧米イベント

○15:00   11月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:9.8)
○15:45   9月仏卸売物価指数(PPI)
○17:00   10月独Ifo企業景況感指数(予想:94.5)
○19:30   ロシア中銀、政策金利発表(予想:6.75%に引き下げ)
○23:00   10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:96.0)
○23:30   ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○26日03:00   9月米月次財政収支(予想:830億ドルの黒字)
○27日 欧州が冬時間に移行

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