★日経平均株価指数:高値警戒感から利益確定売り優勢
米国株の上昇一服をながめて反落スタートとなったものの、その後は下げの勢いは強まらず、小幅高の水準でもみ合いが続いた。前日に年初来高値を更新したことで高値警戒感も出やすく、上値追いに慎重な姿勢も見られた。前日までの4日で1000円上昇しただけに利益確定売りに押された。結局、前日比21円安の2万2451円と5日ぶりに反落して終了した。
★東京外国為替市場:全般108円台後半の狭いレンジでもみ合い
ドル/円は、ユーロや豪ドルなどに対する円売りが波及し、108.83円程度までじり高となった。しかし、前日に発表された米9月小売売上高は予想外の低調な数字となり、FRBの早期利下げが一段と高まっているため、上値を追う動きは限られた。その後は、短期筋などの利食いも見られ108.80円を挟んでもみ合いとなった。午後は、日経平均株価や米長期金利の動向をにらみながら、108.70円台を中心とした狭いレンジで取引された。今日から始まるEU首脳会議を前に、様子見ムードが強く積極的な売買は見送られた。ユーロ/ドルは、1.10ドル台後半で小幅な値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。
★中国の特別目的債の返済リスクを警戒
中国の地方政府の一部は、『特別目的債』の発行によって得た資金を原資とする公共事業の収入を過大に見積もっており、同債が償還期限を迎える際に返済リスクが生じる可能性がある。金融誌の第一財経が地方当局者の話として報じた。報道によると、国家発展改革委員会の地方支部の高官は『過去数年間の利払いは問題なかったが、元本返済の期日が到来すれば、事業の収入が十分でない場合に返済リスクが生じる』と指摘している。『地方政府は返済できなければ、土地を売却するしかない』と述べている。地方政府が道路や鉄道、水に関係する事業のために発行する特別目的債について、中央政府は今年の上限を2兆1500億元(約3031億6000万ドル)に設定したが、既に上限に近い額が発行されている。
★米小売売上高がマイナスとなり米成長の減速の可能性も
米商務省が発表した9月小売売上高は前月比▲0.3%と、予想外に2月来のマイナスに落ち込んだ。変動の激しい自動車を除いた小売売上高も前月比▲0.1%と、予想外の2月来のマイナスとなった。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコントロールグループ、自動車、建材、給油、食品を除いた小売売上高は前月比横ばいと、予想外に8月の+0.3%から伸びが鈍化した。マイナスとなった2月来で最低の伸びにとどまった。特に、無店舗小売が▲0.3%と、昨年の12月と同様、8月の+1.2%から急激に悪化していることが警戒されている。 結果は消費が4-6月期に加速したのち、7-9月期には減速する可能性を示唆している。同時に、全般的に必需品ではないものへの出費が依然堅調で、消費は依然健全との見方もある。9月小売売上高も予想外のマイナスと弱い結果に終わった。年末までの成長が減速する可能性を示唆している。
★米中通商協議第1弾はお互いの利益で歩みより
米国の農畜産品の対中輸出は貿易戦争により18年に前年比▲53%の急減となって食肉事業者や穀物農家の多い中西部に打撃を与え、20年大統領選を前に大統領は対中輸出の立て直しが求められていた。一方で、中国はアフリカ豚コレラの蔓延で庶民の食卓に欠かせない豚肉価格が前年比7割急騰し社会問題と化し、72%の高関税がかかる米国産豚肉でさえ7月輸入量は何と前年同月の3倍に膨らんだ。15日発表された中国9月消費者物価指数(CPI)がアフリカ豚コレラ蔓延により庶民の食卓に欠かせない豚肉が高騰し前年同月比3.0%上昇、不景気の物価高騰のスタグフレーション懸念が強まり、金融緩和の足枷となっている。また、大豆搾りかすが豚のエサになるため大豆の輸入拡大も豚肉高騰の対策となっている。つまり、米中は米国産大豆と豚肉輸入拡大と15日発動関税の見送りで互いに歩み寄ったに過ぎない。むろん、『忍び寄る物価上昇と不況のチャイナ・スタグフレーション懸念に中国7-9月期GDP成長率が6.0%を割り込むリスクが台頭、中国がより強く部分合意を望んだ』(同ワシントン筋)という。
★米大統領選のテレビ討論会でウォーレン上院議員が集中砲火
2020年米大統領選に向けた15日の野党・民主党のテレビ討論会は、世論調査で支持率が一時首位となったウォーレン上院議員が集中砲火を浴びた。ウォーレン氏が唱える国民皆保険などリベラル色の濃い政策の実現性を他候補が疑問視した。挽回をめざすバイデン前副大統領にはトランプ大統領の弾劾調査に絡む疑惑が影を落としており、混戦ぶりが一段と深まった。中西部オハイオ州で開いた討論会には候補12人が参加した。ウォーレン氏批判の口火を切ったのは、世論調査で支持率4位のインディアナ州サウスベンド市長、ブティジェッジ氏だ。『数兆ドルかかる計画の財源をどう賄うか説明がない』。民間保険を廃し、公的保険への全面移行を訴えるウォーレン氏の医療保険制度改革をやり玉にあげた。
★米国市場では9月鉱工業生産が公表
8月実績は前月比+0.6%となった。製造業生産は市場予想を上回った。9月については、8月に増加した機械、金属製品、企業設備などの生産が弱含みとなる可能性があるため、全体の数字は前月比マイナスとなる可能性がある。
★欧米イベント
○16:30 9月スウェーデン失業率(予想:6.7%)
○17:30 9月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比横ばい/前年比3.2%)
英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比▲0.1%/前年比2.8%)
○18:00 8月ユーロ圏建設支出
○21:30 8月カナダ製造業出荷(予想:前月比0.6%)
○21:30 9月米住宅着工件数(予想:132.0万件、前月比▲3.2%)
建設許可件数(予想:135.0万件、前月比▲5.3%)
○21:30 10月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:8.0)
○21:30 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.5万件/168.2万人)
○22:00 9月ロシア失業率(予想:4.3%)
○22:15 9月米鉱工業生産指数(予想:前月比▲0.2%)
設備稼働率(予想:77.7%)
○24:00 EIA週間在庫統計
○18日02:30 ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○18日03:00 エバンズ米シカゴ連銀総裁、イベントに参加
○18日03:00 ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
○18日03:00 ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○18日05:00 ロウ豪準備銀行(RBA)総裁、講演
○18日05:20 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
○18日05:30 クノット・オランダ中銀総裁、講演
○18日06:00 デコス・スペイン中銀総裁、講演
○米財務省2年、5年、7年債入札条件
○欧州連合(EU)首脳会議(ブリュッセル、18日まで)
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、18日まで)
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