FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

財務省が発表した3月25-31日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は対外中長期債は7743億円の売り越しとなり、売り腰は4週間ぶりとなった。対外株式は1731億円の億円の買い越しとなり、買い越しは4週ぶりとなった。また、海外投資家は対内株式は2288億円の買い越しとなり、買い越しは6週間ぶりとなった。短中期債は2689億円の買い越しとなり、買い越しは3週間ぶりとなった。短中期債は4兆241億円と大幅な売り越しとなり、売り越しは2週連続の売り越しとなった。

 

国内投資家は、決算を控えてポジション調整の対外中期債の売り越しとなったと思われる。この時期円高が進んだのは、対外証券を売却した資金をレパトリ(円転)した可能性がある。一方で、海外投資家は日本の新年度入りに向けた体内株式買いとなった。一方で短期債の大量売りは、為替のスワップ取引(円とドルを交換)で保有していた円を短期債に振り向けていた。そのため、期日を迎えるため売却したもので、大きな意味はない。

 

日経平均株価:海外投機筋の先物の買戻し

米中貿易摩擦への過度な懸念が後退し前日のNYダウが230ドル超高に投資家心理が改善したほか、1ドル=106円台後半の円安も支援材料となった。ヘッジファンドなど海外短期筋の先物の買戻しを誘い上げ幅を拡大した。一時上げ幅を400円超へ広げた。過去の経験則から、外国人投資家は日本株を売り越した翌々月に買い戻す傾向がある。この経験則から4月は買い越しになる可能性が高い。結局、前日比325円高の2万1645円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:ポジション調整などのドル買い優勢

ドル/円は、米中貿易摩擦をめぐる過度な懸念が後退する中、ポジション調整などのドル買い・円売りが持ち込まれた。午後にもこの流れが続き、一時107.02円まで値を上げ、約3週間ぶりとなるドル高・円安をつけた。しかし、明日発表される米3月雇用統計を見極めたいとの雰囲気からドルの上げは一服した。その後は、日経平均株価が伸び悩むと、利益確定などのドル売り・円買いに106.80円台へ押し戻された。ユーロ/ドルは、1.22ドル台後半で小幅な値動きとなったが、15時過ぎに1.2270ドル台まで小幅下げた。

 

米大豆協会は対中貿易制裁の撤回を求める

中国政府が米国からの輸入品への追加関税を発表したことを受け、米国の関連業界から問題解決を求める声が相次いだ。米中間で貿易制裁の報復合戦が続く中、二大経済大国による『貿易戦争』突入への懸念が強まっている。米中の貿易摩擦に『強烈な不満』を表明したのは大豆業界である。米大豆輸出の6割を中国向けが占めるため、追加関税が米農家に甚大な影響をもたらすのは必至である。米大豆協会は声明で、米政府に対中貿易制裁の撤回を求めた。

 

米財務省の為替報告書:インドがモニタリングリスト入りか

米財務省が4月に半期に一度の為替報告書を発表する予定となっている。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)はリポートで、『米財務省が為替を操作しているかどうかの基準を変えるとは思えず、主要な貿易相手国に対して為替操作をしていると認定することは無さそうだ』と指摘した。その一方で、『インドに関してはモニタリングに加わるかも知れない』との見解を示した。米財務省が昨年10月に出した為替報告書では、為替操作国として中国を名指しすることを避けた一方、特に注意が必要なモニタリングとして中国、ドイツ、日本、韓国、スイスの5カ国を列挙した。インドは米財務省の3つの基準のうち2つに該当している。

 

米国市場では3月貿易収支が公表

1月実績は▲566億ドルの赤字となった。貿易赤字額は2008年10月以来の高水準だった。輸出額の大幅な減少は期待できないため、貿易赤字額は1月実績と差のない水準となる可能性がある。

 

欧米イベント

○15:00   2月独製造業新規受注(予想:前月比1.5%)
○16:15   3月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%)
○16:50   3月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:56.8)
○16:55   3月独サービス部門PMI改定値(予想:54.2)
○17:00   3月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:55.0)
○17:30   3月英サービス部門PMI(予想:54.0)
○18:00   2月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比横ばい/前年比1.5%)
○18:00   2月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.5%/前年比2.2%)
○18:00   インド中銀、金融政策決定会合(予想:6.00%で据え置き)
○20:30   3月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:30   2月カナダ貿易収支(予想:21億カナダドルの赤字)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:22万5000件)
○21:30   2月米貿易収支(予想:568億ドルの赤字)
○6日02:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演

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