FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

豪準備銀行(RBA)政策金利発表:予想通りの現状維持

オーストラリア準備銀行は、政策金利を現行の1.50%に据え置くことを決めたと発表した。市場の予想通りの結果となったほか、声明文も前回から大きな変更がなかったため、相場への影響は限られた。

 

日経平均株価:押し目買いで下落幅縮小

朝方は米中貿易戦争の懸念に、前日米国株がハイテク株中心に急落した影響から330円超下落して始まったが、市場では『本邦機関投資家の買いが観測された』との指摘があり下げ幅を縮小した。後場になると国内機関投資家の新年度入りに伴うディフェンシブ銘柄への押し目買いに一時下げ幅を71円安まで下げ渋った。しかし、戻り売り待ちの売り押されて再び下げ幅を広げた。結局、前日比96円安の2万1292円と続落して終了した。

 

東京外国為替市場:過度なリスク回避の動きが和らぎ円買い後退

ドル/円は、米中貿易摩擦の激化が懸念される中、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となり、105.70円台まで下げた。日経平均株価の下げ幅が一時300円を超えたことも円買いを誘った。ただ、前日のNY市場でつけた安値105.66円が意識されると、ドルの下げは一服した。その後は国内の輸入企業や期間投資家などがドル買い・円売りを持ち込み、105.90円付近へ値を戻した。午後は日経平均株価の下げ幅を縮小で過度なリスク回避姿勢が和らぐと、106.04円まで持ち直した。しかし、ドル買いは続かず105.90円でのもい合い相場となった。ユーロ/ドルは、イースター休暇明けとなる欧州勢待ちの様相となり、1.2310ドル前後で方向感を欠いた値動きとなった。

 

新年度入りはドルやユーロの押し目買い要因

日本では年明け以降にドル安・円高加速を受けて、3月の年度末決算対策による輸出企業のドル売り・円買いの手当てや機関投資家による米国債処分が増大してきた。しかし、3月決算の終了とともに、期末円高の圧力は一服した。今度は機関投資家による新年度資金配分と新規外債投資が、ドルやユーロの押し目買い要因として注目される。ただし、3月日銀短観によると、大企業・製造業の想定為替レートは2018年度通期で1ドル=109.66円となった。当面は109.66円方向にかけて、国内輸出企業などによる『やれやれ』的なドル戻り売り圧力が意識される。

 

米金利上昇のなかクレジット支出も増加傾向:返済リスクが増加

米国人は好況時に多額の負債を抱え、返済期限を迎えると支払いに追われるというサイクルを繰り返してきた。ただ、米金融当局が政策金利の引き上げを続ける中で、消費者が自らを危険にさらしつつある兆候が台頭している。業界ニュースレターのニルソン・リポートによれば、一般的用途のクレジットカードを使った支出は昨年9.4%増えている。また、連邦準備制度によると、昨年10-12月(第4四半期)の家計債務は2007年以来最も急速な伸びを示した。

 

米国株は半導体関連株関連株安が重石に

2日の米株式市場では、S&P500の半導体・半導体製造装置株指数が4.4%安と、2月8日以来の大幅安となった。アップルがコンピューター『Mac(マック)』の半導体を早ければ2020年から現在のインテル製に代わり自社製を搭載する計画だと報じられたことで下げが加速した。指数に採用の15銘柄全てが2.6%以上下落した。特にインテル株6.1%安と、2016年1月以来の下落率を記録した。

 

欧米イベント

○15:00   2月独小売売上高指数(予想:前月比0.7%)
○16:00   3月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.90%)
○16:15   2月スイス小売売上高
○16:30   3月スイスSVME購買部協会景気指数(予想:64.3)
○16:50   3月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:53.6)
○16:55   3月独製造業PMI改定値(予想:58.4)
○17:00   3月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:56.6)
○17:30   3月英製造業PMI(予想:54.7)
○4日05:30   ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○米・バルト3国首脳会談(ワシントン)

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