FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

3月18-24日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は対外中長期債は7901億円の買い越しとなり、買い越しは3週連続となった。対外株式は4482億円の売り越しとなり、売り越しは3週連続となった。また、海外投資家は対内株式は2兆1616億円の売り越しとなり、売り越しは5週連続となった。対内中長期債は2兆1741億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。国内短期債は4103億円の売り越しとなり、売り腰は3週ぶりのとなった。

 

国内投資家は対外株式から対外債券へシフトしている動きとなった。一方海外投資家は対内株式を大量に売り越しており、週を追うごとに売り越し額も増えている。株式だけでなく国内債券も大量に売り越していることから、日本の市場から資金がシフトしていると思われる。ただ、4月は海外投資家は17年連続の対内株式を買い越しており、今年も同様の動きとなるか市場は注目している。

 

日経平均株価:決算年度の変わり目で終日不安定な展開

前場は北朝鮮を巡る緊張緩和や1ドル=106円台後半の円安を好感して海外投資家の買戻しが入り一時上げ幅は200円を超えたが、米中貿易摩擦激化への警戒感が重石となり上値は重かった。30日以降の週末にかけて主要欧米市場が連休入りとなることや、決算年度の変わり目でもあり、市場売買エネルギーが低下する中での不安定な地合いが続いた。結局、前日比127円高の2万1159円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は決算絡みの動きもあり不安定に推移

ドル/円は、北朝鮮を巡る懸念の後退で、リスク選好の円売りが先行した。しかし、107円台乗せに失敗すると、利食いなどに押される展開となり106円台半ばまで下げた。月末に絡む国内輸出企業のドル売り・円買いも観測された。午後も日経平均株価の失速を眺めてさらにドル売り・円買いが進み、106.40円近辺までじり安となった。ただ、前日に発表された米経済指標の改善で、米景気先行きに対する楽観的な見方が浮上していることからドルの下げは一服した、ユーロ/ドルは、昨日の下落に対する買戻しが引き続き散見され1.23ドル台前半で小動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

米国経済の成長率加速期待:利上げペースの加速の可能性も

米商務省が発表した10-12月期国内総生産(GDP)確定値は前期比年率+2.9%となった。伸びは改定値+2.5%から上方修正され市場予想+2.7%も上回った。個人消費が上方修正されたほか、在庫のマイナス寄与度が小幅改善した。小売り売上高の低調な伸びにもかかわらず、個人消費確定値は前期比年率+4.0%と3年ぶり最大の伸びを記録した。 2017年の通年の成長率は2.6%と、2016年の1.8%から伸びが大幅に拡大した。2018年には個人消費や企業の設備投資が一段と強まると見られ、成長率が2.8%程度にさらに拡大すると期待されている。FRBメンバーは3月のFOMCで2018年の見通しを2.7%と、12月時点の2.5%から引き上げた。経済が見通し通りに展開した場合、2018年4回の利上げの確率が上昇し、ドルを一段と押し上げる可能性もある。

 

欧州市場では独3月消費者物価指数が公表

2月実績は前年比+1.4%で1月の+1.6%から鈍化した。3月については製造業、サービス業PMIの数値が2月実績を下回っているものの、エネルギー価格の動向を考慮するとインフレ率がさらに鈍化する可能性は低いと見られる。

 

米国市場では2月PCEコア指数が公表

1月実績は前年比+1.5%となり、市場予想通りとなった。ただ、より正確なインフレ率は12月の前年比+1.5266%に対して1月は+1.5152%とわずかに下回っている。2月についてはインフレ率上昇につながる要因が少ないことから、1月実績と同水準と予想されるが、インフレ加速を示唆する内容ではないとみられる。

 

欧米イベント

○15:00   3月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.2%)
○15:00   2月南アフリカマネーサプライM3(予想:前年比6.00%)
○16:00   3月スイスKOF景気先行指数(予想:107.2)
○16:00   10-12月期トルコ国内総生産(GDP、予想:前年比6.7%)
○16:55   3月独雇用統計(予想:失業率5.3%/失業者数変化▲1万5000人)
○17:30   2月英消費者信用残高(予想:14億ポンド)
○17:30   2月英マネーサプライM4
○17:30   10-12月期英経常収支(予想:240億ポンドの赤字)
○17:30   10-12月期英GDP確定値(予想:前期比0.4%/前年比1.4%)
○18:30   2月南アフリカ卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.5%/前年比5.0%)
○21:00   2月南アフリカ貿易収支(予想:10億ランドの黒字)
○21:00   3月独消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.5%)
○21:30   1月カナダGDP(予想:前月比0.1%)
○21:30   2月カナダ鉱工業製品価格
○21:30   2月カナダ原料価格指数
○21:30   2月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.2%)
個人所得(予想:前月比0.4%)
PCEコアデフレータ(予想:前月比0.2%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:23万件)
○22:45   3月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:62.0)
○23:00   3月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:102.0)
○30日02:00   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○米債券市場が短縮取引(グッドフライデーの前日)

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