FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:引けにかけて買戻し強まる

前日にNYダウが344ドル超安でハイテク株が売り込まれた影響から、半導体関連株中心に売りが先行した。約160円の配当権利落ち分も含め、540円を超す下げ幅となった。市場では権利落ち日の今日に入る配当再投資分のうち、前場に執行されたのは4分の1程度で、後場に残りの4分の3が執行されるという観測が指摘されていた。引けにかけて急速に買い戻しが入り下げ幅を縮小した。結局、前日比286円安の2万1031円で反落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は実需の買いで底堅い展開

ドル/円は、月末・期末に絡む国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ、一時105.67円まで上昇した。金正恩委員長が中国の習金平主席と会談し、『朝鮮半島の非核化は可能』と発言したことも、引き続き円売り要因となった。しかし、トランプ米政権の保護主義的な通商政策に対する根強い懸念から上値では利食いも散見された。午後は105.50円台でもみ合いの展開となった。本邦実需筋の売り買いが一巡したこともあり商いは薄くなった。ユーロ/ドルは、1.24ドル台で小動きとなり欧州勢待ちの様相となっている。

 

グッドフライデーの前後の株価動向:前日は全てがプラス

1980年以降の平均では、NYダウ、ナスダック指数、S&P500、ラッセル2000の全てがグッドフライデーの前日にプラスだったが、翌日は全てマイナスとなった。しかし、2~3日後は全指数がプラスとなっていた。そのため、29日に上昇するのか注目される。また、イースター直後の4月2日に弱含んだとしてもアノマリー通りなら3~4日にかけて復活が期待される。

 

韓国の自国通貨の安値誘導の禁止を代償にFTA再交渉

トランプ米政権は、韓国との自由貿易協定(FTA)再交渉で、輸出増に向けた自国通貨の安値誘導を禁止することで合意したと発表した。韓国は自国通貨のウォンを売りドルなどの買う為替介入が極めて難しくなる見通しとなった。韓国に対する貿易赤字削減を目指すトランプ大統領の以降を強く反映した。そのため、米国と貿易で巨額の黒字を稼ぐ日本にも、輸入制限の除外を取引材料に通貨安誘導禁止を要求する可能性がある。米韓は通貨安誘導禁止をFTAの付属文書に明記する方向となっている。トランプ政権はFTA再交渉が大筋合意に達したことも発表した。

 

ECB理事会メンバーのタカ派発言がユーロ下支え

ECb理事会メンバーのバシリアウスカス・リトアニア中銀総裁は27日、ECBの利上げは来年上半期との市場予想に違和感はないとの認識を示した。『市場では2019年上期の金利変更を予想している。現時点での見通しではおそらく市場の予想に同意できる』と語った。ドイツ連銀のワイドマン総裁とエストニアのハンソン総裁も最近同様の発言をしている。

 

米国では10-12月期国内総生産確報値が公表

改定値は前期比年率+2.5%だった。設備投資と政府支出は速報値から下方修正されたことが要因だった。確報値では大幅に修正される項目はないとみられるが、政府支出や設備投資などの一部項目はわずかに上方修正される可能性があるため、確報値は改定値を若干上回る可能性は残されている。

 

欧米イベント

○15:00   4月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:10.7)
○15:45   3月仏消費者信頼感指数(予想:100)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   10-12月期米国内総生産(GDP)確報値(予想:前期比年率2.7%)
○23:00   2月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比2.0%)
○未定   南アフリカ準備銀行(SARB)、政策金利発表(予想:6.50%に引き下げ)
○23:30   EIA週間在庫統計
○29日01:00   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○29日02:00   米財務省、7年債(290億ドル)入札

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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