FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:国内機関投資家の配当取り買いが下支え

米中貿易摩擦への警戒感から前週末の米国株式相場が424ドル安と大幅安となった流れを引き継ぎ、270円超安まで売りが先行した。しかし、外国為替市場での円高一服が相場を支えたほか、本邦長期資金から買いが持ち込まれ下げ幅を縮小する展開となった。日銀の株式ETF買い入れ観測や年金基金など国内機関投資家の配当取り買いにNYダウ先物の上昇に海外短期筋の買戻しが入った。結局、前週末比148円高の2万0766円と反発して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は105円を挟んでもみ合い

ドル/円は、本邦実需筋などのドル買い・円売りや日本株が下げ幅縮小に支えられ105.06円近辺で上げた。しかし、トランプ米政権の保護主義的な通商政策で、米中貿易摩擦が激化するとの懸念からドル買いは続かず、再び105円割れとなった。午後になると、日本株がプラス圏へ転じたことが好感され105円近辺まで持ち直した。NYダウ先物が大幅に上昇していることもドル買い要因となった。ユーロ/ドルは、1.23ドル台後半で小幅な値動きに終始するなど、欧州勢待ちの様相となっている。

 

中国では26日に初の原油先物を上場

世界最大の原油購入国のである中国は、価格形成を巡る影響力の拡大と米欧の国際指標への対抗を目指す。また、外国の投資家も取引が認められてる。

 

ムニューシン米財務長官は米中間で合意に達することに楽観的見方

トランプ大統領は22日、米国が戦略的とみなす技術を保護するため、中国企業に対する新たな対米投資制限の提案を60日以内にまとめるようムニューシン長官に指示した。また、米国の対中貿易赤字を1000億ドル削減したい考えも表明している。ムニューシン長官は米中両国がある程度の貿易赤字削減で合意していると述べ、『中国が市場を開放し関税を引き下げ、強制的な技術移転を停止するための公正な貿易とは何かについて、われわれは合意をまとめられるか見極めようとしている』と説明した。

 

週末30日は主要欧米市場がグッドフライデーで休場

週末30日に、主要欧米市場がグッドフライデー(聖金曜日)で実質休場となる。その30日の前までの週央にかけては、ポジション著末意的な『前週までの流れの反対取引や手仕舞い』が注目される。今週は本邦勢の年度末決算対策、海外勢による1-3月の四半期末対策の最終ピークと一段落、日本でいえば日本株処分やヘッジ売りの一巡や、外債処分、海外収益の円転、輸出収益の円転の圧力緩和が焦点になる。

休場となる国:ニュージーランド、オーストラリア、香港、シンガポール、インド、イタリア、スイス、ドイツ、フランス、南アフリカ、英国、カナダ、米国、メキシコ、ブラジル、

 

3月20日付シカゴIMM投機筋の阿智米ドルでの差し引き持ち高

 

(3月13日)   ⇒   (3月20日)

・円     :▲79,539   ⇒   ▲21,999

・ユーロ   :+146,380   ⇒   +132,739

・ポンド   : +8,027   ⇒    +23,807

・豪ドル    :▲779    ⇒    +17,925

 

対ドルに対して円ショートは5週連続げ減少し、ショートポジションは急減した。次週のポジションで円ロングに反転する可能性があるので注目される。投機筋が一旦ポジションを傾けると継続的に円ロングポジションとなるので、注意が必要となる。一方で、円売り材料にもポジションが軽くなった分、ポジションを組みやすくなっているとも言える。今週は30日がグッドフライデーで主要国の市場が休場となることから、週央から値動きが荒くなる可能性もある。

 

欧米イベント

○15:45   10-12月期仏国内総生産(GDP)確定値(予想:前期比0.6%)
○18:30   バイトマン独連銀総裁、講演
○27日01:30   ダドリー米ニューヨーク連銀総裁、講演
○27日02:00   米財務省、2年債(300億ドル)入札
○27日05:30   メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○トルコ・EU首脳会談(ブルガリア)
○欧州・英国が夏時間に移行済み

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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