FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:後場から外国人の買いが下支えに

前日の米国株が大幅に下落した流れを引き継いで売りが先行した。米フェイスブック株の急落を受けてハイテク株の下げが目立った。ただ、後場に下げ渋った理由として、市場からは『ブローカーに問い合わせたところ、外国人の買いが少し見えており、日本株を拾う動きがある。ある外資系のブローカーはフローは7:3の比率の買い越しで、時価総額上位の大型株、半導体などのハイテク株、エネルギー関連に買いが入っているという』また、日銀が後場から株式ETF買入を行ったことも関係したと思われる。結局、前日比99円安の2万1380円と3日続落して終了した。

 

東京外国為替市場:日経平均株価下落幅縮小で円売り再開

ドル/円は、朝方は本邦実需勢などのドル買い・円売りや米長期金利が上昇したことに支えられ、106.30円付近までじり高となった。また、財務省幹部から『最近の円高はファンダメンタルズを反映していない』との発言が伝わったことも、円売り要因として意識された。午後は、日経平均株価の下げ幅縮小をながめて106.35円付近まで小幅値を上げた。ただ、FOMCを控えていることもあり106.30円前後での小動きとなった。ユーロ/ドルは、夕方から参入してくる欧州勢待ちの様相となっており、1.2340ドル前後で方向感の欠く展開となった。

 

米国株式相場がブラックマンデーに似てきたわけ

エレン・ギャザレリ女史は中年以上の投資家には懐かしい名前だ。同氏は1987年10月19日のブラックマンデーをズバリ予想して世界的に名を馳せた。予想手法は意外にシンプルで、米FRBの利上げにより米2年債利回りが上昇し株式配当利回りを上回れば株価は急落するとの予想だった。過去1年間のS&P500の平均配当利回りは3月19日現在で1.8919%、NYダウは2.1610%となっている一方で、米国2年債利回りは2.3075%と逆転した。フィックスインカムだけを考えれば、米国2年債を買った方が低リスクで利益が多くなる。そのため、株を売って債券に乗り換える投資家が増えると株価の大幅調整になりやすい。

 

米ハイイールド債の価格の下落止まらず

米ハイイールド債の価格の下落が止まらない。2月9日に付けた98.69を割り込み、98.54へと値を下げ直近安値を更新した。短期金利の急騰に伴う負債比率の高い企業の資金繰りに対する警戒感が意識されている。足元の短期金利上昇に対して『2007年8月のパリバ・ショックの時のように、資金繰りに窮する企業やヘッジ・ファンドなどが現れるのではないか』と神経質となっている市場参加者もあるのかもしれない。

 

19-20日にかけてG20財務相・中銀総裁会議が開催

仮想通貨の国際規制などが中心テーマとなるが、米トランプ政権による貿易戦争リスクやドル安誘導の思惑に対し、各国が協調して封じこめの結束が強化されるか否かが注目される。

また、通貨マフィアのドン、ショイブレ前独財務相も一目置く、『ドン麻生』が欠席を余儀なくされているG20財務相・中銀総裁会議ではあるが、財務省幹部という、よくわからない同行筋から『最近の円高はファンダメンタルズを反映していない』なる発言が飛び込んできた。市場では一応『リスペクト』したかたちとなり、FOMCを前にして、『米系ファンドなどがポジション調整のショートカバーを先行させる』きっかけとなった。

 

21日の米国市場では2月中古住宅販売件数が公表

1月実績は前月比▲3.2%の538万戸で市場予想を下回った。中古住宅価格(中央値)は前年同月比+5.8%、在庫は前年同月比▲9.5%の152万戸の低水準となった。販売件数の減少は在庫不足や販売価格の上昇が影響したと見られている。2月については、在庫水準が十分に回復していないことから1月実績をやや上回る水準にとどまると予想される。

 

欧米イベント

○16:00   2月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.1%)
○17:00   2月南アフリカ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.9%/前年比4.1%)
○17:00   10-12月期南アフリカ経常収支(予想:1060億ランドの赤字)
○17:30   2月香港CPI(予想:前年同月比2.2%)
○18:30   2月英CPI(予想:前月比0.5%/前年比2.8%)
小売物価指数(RPI、予想:前月比0.8%/前年比3.7%)
○18:30   2月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比2.4%)
○19:00   3月独ZEW景況感指数(予想:13.0)
○19:00   3月ユーロ圏ZEW景況感指数
○21:30   1月カナダ卸売売上高(予想:前月比横ばい)
○24:00   3月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:0.0)
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ブエノスアイレス、最終日)
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目

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