FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:海外勢の日本株見切売りが優勢

森友学園問題を受けて、週末に報道各社が実施した世論調査で安倍内閣支持率が急低下したことを受けて、海外勢からまとまった持ち高調整の売りが持ち込まれ、一時300円超下落する場面があった。1ドル=105円台の円高を嫌気した輸出関連株中心に売りに押された。結局、前週末比195円安の2万1480円と続落して終了した。

 

東京外国為替市場:リスク回避から持ち高調整のドル売り・円買い

ドル/円は、本邦実需筋などのドル買いや米長期金利が上昇したことに支えられ、一時106.15円まで値を上げた。しかし、トランプ米政権の保護主義的な通商政策で、貿易摩擦が激化するとの懸念からドル買いは続かなかった。その後は、『森友学園』問題を巡る国内政局の先行き不透明感から持ち高調整などのドル売りが入り一時105.67円まで下落した。さらに日経平均株価が一時300円超下落したこともリスク回避の円買いを誘った。ユーロ/ドルは、ECBの金融政策正常化が想定より遅れるとの思惑でユーロ売り・ドル買いが優勢となり、1.22ドル台後半から1.22ドル台半ばへ水準を切り下げた。

 

ロシア大統領選挙でプーチン氏の4選確実

ロシア大統領選の投票が18日に行われ、出口調査によると、原色のウラジーミル・プーチン氏の4選が確実な情勢となっている。欧米諸国との対立がエスカレートする中。プーチン政権は2024年までさらに6年続くことになる。開票率約95%の段階でプーチン氏の得票率はほぼ77%と、ロシアの指導者による得票で過去最高となっている。

 

米国配当利回りと米2年債利回りに注意

エレン・ギャザレリ女史といえば中年以上の投資家には懐かしい名前である。1987年10月19日のブラックマンデーをズバリ予想して世界的に名をはせた。ギャザレリ女史の予想手法はシンプルで、米FRBの利上げにより2年債利回りが上昇し株式配当利回りを上回れば株価は急落するとの予想だった。足もとの米国株の利回りは、未だ2%水準にある米2年債利回りを上回っている。しかし、FRBの利上げ次第では2年債利回りが株式配当利回りを上回ると歴史が証明したような状況が再来する可能性もある。

 

3月13日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(3月6日)   ⇒   (3月13日)

・円     :▲86,845   ⇒   ▲79,539

・ユーロ    :+132,972   ⇒   +146.380

・ポンド    :+5,264   ⇒    +8,027

・豪ドル    : +3,135   ⇒    ▲779

 

ドル/円の投機筋の円売り持ち高は4週連続で縮小し、円ショートポジションの解消が進んでいる。かなりポジションが縮小していることから、円安材料が出てくるようなら再び円ショートのポジションを組みやすくなってきている。一方で、ユーロ/ドルの買い持ち高が過去最高の水準にあることから、逆にユーロが伸び悩む可能性が高まっている。

 

欧米イベント

○19:00   1月ユーロ圏貿易収支(季節調整前)
○19:00   1月ユーロ圏建設支出
○22:40   ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○19-20日   2月ロシア鉱工業生産(予想:前年比2.1%)
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ブエノスアイレス、20日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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