FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

中国経済指標:堅調な結果で市場の影響なく

中国の2月小売売上高は、年初来前年比+9.7%となり、市場予想の+9.8%をわずかに下回った。また、同時に発表された2月鉱工業生産は年初来前年比+7.2%となり、市場予想の同比+6.2%を大幅に上回った。

 

日経平均株価:米国株安を嫌気した売り優勢

トランプ大統領がティラーソン国務長官を解任し米政治不安を嫌気して前日の米国株が下落下流れを引き継いで売りが先行した。一巡後は下げ幅を縮める場面もあったが、米ペンシルベニア州下院補欠選挙で民主党が僅差でリードとの報道が伝わるとリスク回避姿勢が高まり、一時240円超安まで下げ幅を広げた。結局、前日比190円安の2万1777円と5日ぶりに反落して終了した。

 

東京外国為替市場:米政局の先行き不安からドル売り優勢

ドル/円は、午前は本邦実需筋などのドル買い・円売りに支えられ、一時106.75円まで上げた。しかし、前日にティラーソン米国務長官が解任され、米政局の先行き不透明感が強まるとドルの上値が重くなった。その後、日経平均株価が200円超下げると、持ち高調整などのドル売り・円買いに押されて106.40円付近まで軟化した。米長期金利が低下したこともドル売りを誘った。ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴って一時1.2413ドルまで上げたが、買いは続かなかった。欧州勢参入待ちの様相となっている。

 

米ペンシルベニア下院補選:民主ラム候補が実質勝利宣言か

13日に行われた米ペンシルベニア州18選挙区下院補欠選挙で、民主党コナー・ラム候補が僅差で共和党リック・サッコーン候補を得票数579票差で上回ったが、不在者投票の集計が行われておりまた勝利が確定していない。それにも関わらず、14日未明にラム候補は支持者の前で実質的な勝利宣言を行った。CNNでは現時点で勝利が確定したとは報じていないが、現地の選挙当局者は『地区の補欠選挙のため再集計する必要はない』との見解を示した。

共和党のお膝元の地域で民主党の勝利となると、中間選挙で苦戦が強いられる可能性が高まった。

 

欧州市場ではユーロ圏1月鉱工業生産が公表

12月実績は前月比+0.4%で市場予想を上回った。ユーロ圏の景気回復あが続いていることを示している。耐久消費財と中間財の生産が好調だった。1月については引き続き耐久財の生産増加が予想されていることや、投資拡大に伴い資本財の生産もまずまず順調であることから、市場予想(前月比▲0.2%)に反して前月比プラスとなる可能性がある。

 

米国債のイールドカーブ平坦化の可能性増す

14兆7000億ドル(役1566兆円)規模の米国債券市場で起きた2つの展開は、イールドカーブ平坦化が再び市場の流れとなり得るシグナルが発せられた。5年物と30年物の米国債利回り格差は13日、2月2日以来の小ささとなった。米労働省が発表した2月の消費者物価指数(CPI)は予想通りとなったほか、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数も前年同月比で2%を引き続き下回った。さらにCPI報告書には弱い側面も含まれ、インフレ軟化の見通しがインフレ加速よりも大きな懸念財慮となる可能性をうかがわせた。平坦化の要因は、米金融当局が利上げ路線を維持し、インフレ抑制で長期債利回りも抑えられるとの見方がある。

 

米国市場では2月小売売上高が公表

米2がうt小売売上高は前月比+0.3%と予想されており、1月の▲0.3%から改善する見通しとなる。市場予想と一致した場合、10-12月期国内総生産(GDP)確定値の上方修正につあんがる可能性があることから、ドル買い材料となりやすい。

 

欧米イベント

○15:30   2月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比2.50%)
○16:00   2月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.5%)
○16:30   クーレ欧州中央銀行(ECB)理事、講演
○17:00   ドラギECB総裁、講演
○17:45   プラートECB専務理事、講演
○19:00   1月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲0.5%)
○19:00   1-3月期南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数
○19:45   コンスタンシオECB副総裁、講演
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   2月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.1%)
食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%)
○21:30   2月米小売売上高(予想:前月比0.3%/自動車を除く前月比0.4%)
○22:30   ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○23:00   1月米企業在庫(予想:前月比0.6%)
○23:30   EIA週間在庫統計
○独連邦議会(下院)で首相指名選挙

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