★日経平均株価:米国株の急落を受けて売り優勢に
前日の米国株式相場の急落を受けて海外投資家から日本株に売りが膨らんだ。取引時間中としては9月12日以来およそ1ヵ月ぶりの水準に沈む場面があった。中国の上海や香港の株式相場が大きく下げて始まると、投資家心理がさらに冷え込み、株価先物にリスク回避の売りが出て日経平均株価の下げ幅は大きくなった。下げ幅は一時1000円を超えた。その後は、日銀のETF買い入れに対する思惑から下げ幅をやや縮小した。結局、915円安の2万2590円と急反落して終了した。
★東京外国為替市場:日本株が大幅下落でリスク選好の円買い
ドル/円は、日経平均株価の下げ幅が900円を超えたことやアジア株安を背景に一時111.97円付近まで値を下げ、約3週間ぶりの安値を付けた。米長期金利が3.15%付近へ低下したことも、ドルの押し下げにつながった。しかし、112円割れの水準では値ごろ感からドルを買い戻す動きも見られた。午後は日経平均株価や上海総合株価指数をにらみながら112.10円台でもみ合いとなった。今晩の米9月消費者物価指数や米株価動向を見極めたいとの雰囲気から、上下に動きにくくなった。ユーロ/ドルは、短期筋によるショートカバーが一巡したこともあり、1.1560ドル前後で方向感のない展開が続いた。
★英国のEU離脱に伴う金融リスクへの懸念も
英国のEU離脱を巡り、英・EU間のデリバティブや保険など金融取引の継続性に不安が強まっている。英中央銀行のイングランド銀行は条件合意なしの無秩序離脱の場合、最大で41兆ポンド(約6000兆円)のデリバティブが不安定な状態に置かれると警告している。EU離脱に伴う金融システムリスクへの懸念の声は広がってきた。国債通貨基金(IMF)は9日公表した世界金融安定報告で、英国からEUへの拠点移転などで金融機関の取引コストが高まったり、リスク管理が複雑化したりする課題があると分析している。欧州内の取引拠点の分裂によって金融取引の流動性が低下する可能性なども指摘している。
★米国政府の危機的財政状態を示す債務不履行時計が進む
米国の債務不履行時計審査委員会は、米国政府の危機的財政状態を示す債務不履行の時計が進んだと発表した。この時計は、米国政府の財政が破綻するまでにどのくらいの時間が残されているかを示すもの。審査委員会は、連邦政府の財政状態が初回の評価時から悪化し続けていることを確認し、現在、時計は午前0時まであと4分の時点にあると結論に達した。
★米国市場では9月消費者物価コア指数が公表
8月実績は、前年同月比+2.2%で伸び率は7月から0.2ポイント低下した。家賃、中古車などが上昇したが、衣服、医療ケアなどは低下した。9月については、家賃は引き続き上昇するが、他の項目の変動はまちまちとなることから、全体的には8月実績と同水準のインフレ率となる見込みとなる。インフレの加速を示唆するような数値ではないとみられる。
★欧米イベント
○15:45 9月仏消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比▲0.2%/前年比2.2%)
○16:30 9月スウェーデンCPI(予想:前月比0.3%/前年比2.2%)
コア指数(予想:前月比0.4%/前年比2.3%)
○18:00 カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁、ビルロワ・フランス中銀総裁、討議に参加
○20:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(9月12-13日分)
○21:00 8月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比1.5%)
○21:30 8月カナダ新築住宅価格指数(予想:前月比0.1%)
○21:30 9月米CPI(予想:前月比0.2%/前年比2.4%)
エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.3%)
○21:30 前週分の米新規失業保険申請件数(予想:20万6000件)
○24:00 EIA週間在庫統計
○12日02:00 米財務省、30年債(150億ドル)入札
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(インドネシア・バリ島、12日まで)
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