★日経平均株価:米国株安に連れた売りが先行
米国市場で金融不安や景気懸念が重しとなってS&P500種とNYダウが下落したことを嫌気し、売りが先行した。減益予想のアドバンテストが大幅安となったことや韓国サムスン電子の低調な決算が重しとなり、半導体関連株が総じて下落、指数が押し下げられた。市場では、手詰まり感が強く、外部環境に左右されにくい中小型株へと消去法的に資金が向かった側面もありそうだとの声も聞かれた。結局、前営業日比41円高の2万8457円と小幅反発した。4月第3週(17日~21日)の投資部門別株式売買動向によると、海外投資家(外国人)は2760億円買い越しとなり、買い越しは4週連続となった。個人投資家は2577億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。信託銀行は622億円の売り越しとなり、売り越しは4週連続となった。
★東京外国為替市場:米長期金利上昇からドル買い優勢に
ドル/円は、シドニー市場で一部米地銀の経営不安が高まっていることからドル売り・円買いが先行し、133.40円台へ下落した。東京市場では、仲値にかけて本邦輸入勢などのドル買い・円売りが通常より多く持ち込まれ、133.70円付近へ値を切り返した。しかし、仲値発表後は米景気減速に対する根強い懸念からドル売りが再燃、133円台半ばへ押し戻された。午後は、米長期金利上昇を眺めたドル買い・円売りが入り、一時133.76円付近までじり高となった。日経平均株価の持ち直しで、リスク回避姿勢が和らいだことも円売りを誘った。ユーロ/ドルは、1.1060ドルを挟んで小動きに終始した。
★トルコ大統領の健康状態が懸念される
本日はトルコ中銀が金融政策を発表予定である。政策金利は8.5%で据え置きが確実視されており、市場の注目度合いも高くない。もっとも『非正統的な政策』を続ける国の通貨は買いづらいままである。体調不良とされているエルドアン大統領は、異変は火曜日夜から見られた。生放送のテレビインタビューを大統領は途中で切り上げた。本日は南部のアックユ原発の落成式に出席予定だったが、これも大統領はキャンセル。トルコ初の原子力発電所の式典参加は重要な選挙キャンペーンの1つだっただけに、エルドアン大統領の健康状態が懸念される。
★南アではエスコムをめぐる汚職問題がランドの重し
南ア国内のニュースとしては、昨日国会の調査委員会に出席した国営電力会社エスコムの前CEOだったデ・ルイター氏は、民事またはその他の法的措置の可能性があることで、汚職に関係した政治家の名前は公言しなかった。しかし、月額10億ランドがエスコムから汚職資金として流れているかとの問いに対しては、『その額面では少ない』と発言するなど、エスコムをめぐる汚職問題はまだまだ終わりそうもない。本日は南ア市場は自由の日で休場となるが、米国からは注目の経済指標が複数発表されることや、金融危機の動向次第でランドは神経質な値動きになりそう。
★メキシコ観光業が順調に回復
メキシコの観光業が順調な回復を見せている。メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)が示したデータによると、2023年2月にメキシコを訪れた観光客は前年同月比で18%の大幅増となった。メキシコを訪れている観光客は米国を中心として近年増加傾向にあり、2010年の2330万人から2019年には4502万人までほぼ倍増した。2020年はパンデミックの影響で2428万人まで大きく落ち込んだが、足もとでは再び増加傾向にあり、昨年は3833万人がメキシコを訪れた。現在のペースで増加すれば2023年には4000万人の大台を回復し、2019年に記録した過去最高の水準に迫ると予想されている。メキシコにとって観光業は経済を支える大きな柱になる。440万人強の雇用を生み出し、国内総生産(GDP)のうち8%以上を占めている。メキシコ観光省によると、2023年の観光業収益はGDPの8.6%分まで拡大すると予想されている。
★米住宅ローン金利は2週連続上昇で1カ月ぶり高水準:US Dashbosrd
26日に米抵当銀行協会(MBA)が発表した21日までの週間の住宅ローン申請件数は前週比で3.7%増加した。借り換え指数も同2%上昇し、新規購入の申し込みも同5%上昇した。30年固定の住宅ローン金利は前週の6.43%から6.555%へ上昇し、3月10日までの週の6.71%以来の高水準となった。5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを織り込む格好で住宅ローン金利は上昇しているにも関わらず、消費者の住宅購入意欲は改善方向であることが示された。
★米コア耐久財受注は予想外の減少:US Dashbosrd
26日発表された3がtうの米耐久財受注は前月比3.2%増と市場予想の0.70%増を上回った。変動の大きい民間航空機・同部品が78.4%急増し、指数全体をけん引した。一方、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)は前月比0.4%減と市場予想の0.2%増に反して減少した。2月分も0.1%減から0.7%減へ下方修正された。
★債務上限の期限が7月下旬になるとの基本シナリオを維持:ゴールドマン
ゴールドマン・サックスは26日付のリポートで、米財務省は25日に驚くほど多額の税収を計上し、6月上旬に債務上限の期限が到来する可能性が低くなったとの見解を示した。リポートでは、同社が引き続き債務上限の期限が7月下旬になるとの基本シナリオを維持しているとしながら、『税収が再び予測に近づいたことでより確信が持てるようになった』とも指摘した。リポートでは、例年、4月の納税期限に関連する納税の4分の3程度は、今までに処理されているとしながら、『残りの受取額がこの傾向で推移した場合、米財務省は6月第2週に500億~600億ドルの財源を使い果たすが、債務上限を引き上げることなく7月末まですべての予定支払いを継続できると予想する』と指摘した。その上で、米財務省が今後数日以内に、今週末または5月1日と3日の四半期ごとの米国債入札発表までに、債務上限期限に関する最新の予測を議会に通知するだろうとみていた。
その一方、共和党が多数派を占める議会下院が26日、共和党の債務上限に関する法案を可決したことについては『同法案は24年3月31日または債務が1.5兆ドル増加した時点のうち早い方まで債務上限を引き上げるものだ。債務上限引き上げが上院を通過する前に、この法案にある他の政策のほとんどは法案から削除される可能性が高く、最終的な債務上限引き上げは2024年11月の選挙後まで続くと思われ、この法案の詳細には起こりうる結果を反映するものはほとんどない』と指摘した。とはいえ、反対票は3名で、共和党のほぼ全会一致の支持となったことを受け、『債務上限法案が可決されたことで、共和党がホワイトハウスと議会民主党に対して、債務上限引き上げに伴う政策変更について交渉を行うよう主張することに重みが増すと思われる』ともみていた。
★米国市場では3月PCEコア価格指数が公表
米3月個人消費支出(PCEコア価格指数)は前年比+4.5%と、前回実績をやや下回る見通し。インフレ沈静化が進まず、引き締め継続の思惑からドル高の基調に振れやすい。
★米国市場では1₋3月期国内総生産(GDP)速報値が公表:予想は前期比年率+2.0%
アトランタ連銀の経済予測モデル『GDPNow』の4月18日時点の予測によると、前期比年率+2.5%。住宅市況は順調だが、3月ISM製造業の数値は悪化しており、1₋3月期の経済成長率は10‐12月期を下回る可能性がある。
★欧米市場イベント
○18:00 4月ユーロ圏経済信頼感指数(予想:99.9)
○18:00 4月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値、予想:▲17.5)
○20:00 トルコ中銀、政策金利発表(予想:8.50%で据え置き)
○21:00 3月メキシコ貿易収支(予想:11.89億ドルの赤字)
○21:30 1-3月期米国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比年率2.0%)
1-3月期米個人消費(速報値、予想:前期比年率4.1%)
1-3月期米コアPCE(速報値、予想:前期比年率4.7%)
○21:30 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:24.8万件/187.8万人)
○23:00 3月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比0.5%/前年比なし)
○28日01:15 パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○28日02:00 米財務省、7年債入札
○南アフリカ(自由の日)、休場
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