FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:好決算企業やハイテク関連株の値がさ株が買われた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過して前日の米市場が株高となった流れを引き継いで、日本株は底堅い値動きとなった。好決算内容を発表した企業が素直に買われ、指数の押し上げにつながった。米ハイテク株高の流れを引き継ぎ、電気機器や精密機器を中心とした値がさ株が買われ指数を押し上げた。ただ、本日は米国で1月の雇用統計が発表されるため、様子見ムードも強く上値を抑える展開になった。結局、前営業日比107円高の2万7509円と3日続伸して終了した。2022年12月16日以来1カ月半ぶりの高値水準となった。

 

東京外国為替市場:米雇用統計控え様子見ムード強く128円台半ばでもみ合い

ドル/円は、米長期金利低下を眺めたドル売りが先行し、128.55円付近へ下落した。その後、仲値にかけて本邦輸入勢などがドル買い・円売りに動き、128.70円台へ値を戻した。しかし、インフレの鈍化で米連邦準備理事会(FRB)の利上げ停止が、市場は想定より早まるとの観測が高まっていることからドルの反発は限られ、128.55付近へ押し戻された。午後は、ドル売り・円買い基調は続いて、一時128.45円付近まで下落した。ただ、今晩発表される1月米雇用統計の内容を見極めたいとの雰囲気もあり、下げは一服した。その後は、値ごろ感からドルを買い戻す動きも見られ、値を切り返して128.60円前後で推移した。黒田日銀総裁が衆院予算委員会に出席し『保有国債の評価損拡大で、金融政策の信認が失われることはない』『国債かい入れと拡充オペの組み合わせで、適切なイールドカーブ形成を促す』などと発言したが、ドル/円相場は限定的だった。ユーロ/ドルは、1.0895ドル前後で方向感に欠ける値動きとなった。

 

1月の財新中国非製造業PMIは5カ月ぶり50超え

中国メディアの財新と米S&Pグローバルが3日発表した中国の1月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比4.9ポイント上昇の52.9だった。景気判断の分かれ目となる50を5カ月ぶりに上回った。中国国家統計局と中国物流購入連合会(CFLP)が1月31日に発表した政府版の1月の非製造業PMIは前月比12.8ポイント上昇の54.4だった。財新などがまとめる民間版PMIは政府版と比べて、調査対象に占める民間の中堅・中小企業の比率が高いとされている。

 

ECBは3月も利上げを示唆:US Dashboard

欧州中央銀行(ECB)は2日の理事会で、2会合連続となる0.5%の利上げを決めた。声明文には次回3月会合でも0.5%の利上げを実施する意向が示された。米連邦準備理事会(FRB)は利上げペースを減速しており、米欧の金利差を縮小する傾向にある。為替市場では、ドル安・ユーロ高傾向が続いている。ユーロ圏の経済指標は上振れするものが増えており、米シティグループが経済指標の予想値と実績値とのかい離を指数化したユーロ圏のエコノミックサプライズ指数は上昇基調が続いている。一方、米国の経済指標は下振れが多く、同指数はマイナス圏に沈んでいる。両者の違いも、為替市場でドル安・ユーロ高が進む一因になっている。

 

5月のトルコ大統領・議会選挙を前に利下げ圧力の可能性も

5月の大統領・議会選挙を前にし、エルドアン政権は前年比をくみ取ってインフレ抑制の成功を訴えると思われるが、国民の理解を得るのは難しそうである。直近の世論調査によれば、与党連合への支持率が41%と野党全体の42%台を下回っている。挽回しようとエルドアン大統領が週末にかけ、『インフレ低下のためには利下げ』と再び叫ぶかもしれない。

 

メキシコ経済は今年景気後退にはいる可能性低いとの声

メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)が1月31日に発表した2022年の国内総生産(GDP)は前年比で+3.0%と国際通貨基金(IMF)の予測(+3.1%)を若干下回ったものの、新型コロナで2020年には-8.5%の大幅減速となった後、2021年の+5%に続く2年連続のプラス成長となった。部門別に見れば、農業部門がけん引していたほか、製造業も強かったとのことである。この経済成長の強さの背景には、高騰する物価に下向き圧力をかけようとメキシコ中銀が金融引き締めを行ったため、高インフレが続き、金利が過去最高となった経済状況があったと格付け会社ムーディーズはポジティブな見解を示した。高インフレの対応として世界各国が金融引き締めを続けた代償として今年の景気後退説が各方面から聞かれているが、専門家によればメキシコ経済は賃金の上昇と労働条件の改善が今年も経済を支えるとして景気後退に入る可能性はかなり低くなったとの強気な見解が目立つ。

 

株式・債券よりも現金が魅力的:レイ・ダリオ氏

世界最大級のヘッジファンド、米ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏は米CNBCの2日の番組で、米連邦準備理事会(FRB)による利上げを背景に『現金(キャッシュ)はいまや株式や債券と比べ一層、魅力的になっている』と強調した。以前は高インフレを背景に現金を『ゴミ』扱いしていたダリオ氏だが、『現金はもうゴミではない』と主張している。番組では米景気後退について『私が思っていたほど深刻にならない』とも語った。

 

米下院議長が債務上限巡り大統領と再会談へ

マッカーシー米下院議長(共和党)は2日、連邦債務上限引き上げを巡り再び会談することでバイデン大統領と合意したと明らかにした。前日に最初の会談を行った両氏は、この日のイベントで同席した際にも言葉を交わした。マッカーシー氏は記者団に『(大統領が)次回の会談を設定するため数日中に電話をくれる』とし、『債務上限や歳出削減、(財政)均衡への軌道に乗る方法について協議するため再会談する』と述べた。また、債務上限問題の解決策には歳出改革を含める必要があると強調した。『われわれは最終的に歳出改革を実現する。行動を変えずに債務上限を引き上げることはできない』と述べた。

 

欧米市場イベント

○16:00   1月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比3.80%/前年比53.50%)
○16:45   12月仏鉱工業生産(予想:前月比0.2%)
○17:50   1月仏サービス部門PMI改定値(予想:49.2)
○17:55   1月独サービス部門PMI改定値(予想:50.4)
○18:00   1月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:50.7)
○18:30   1月英サービス部門PMI改定値(予想:48.0)
○19:00   12月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比▲0.4%/前年比22.5%)
○21:15   ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演
○22:30   1月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化18.5万人/失業率3.6%/平均時給、前月比0.3%/前年比4.3%)
○22:45   ビスコ伊中銀総裁、講演
○23:45   1月米サービス部門PMI改定値(予想:46.6)
○23:45   1月米総合PMI改定値
○24:00   1月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:50.4)
○4日04:30   デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○欧州連合(EU)・ウクライナ首脳会議

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