★日経平均株価:新規材料が乏しく伸び悩む
個別材料を手掛かりにした物色や米国株先物の堅調な動きを背景に底堅く、特に内需株が相場を支えた。ただ、新規材料が乏しく買い一巡後は伸び悩み、朝方強かった半導体関連や輸出株が下落に転じ、相場の重しになった。物色動向としては、空運株、小売株、陸運株などが堅調だった。中国国家衛生健康委員会が、入国時の隔離義務を来年1月8日に解除すると26日に発表したことが好感された。結局、前営業日比42円高の2万6447円と続伸して終了した。
★東京外国為替市場:新規材料に欠けることから132円台後半で小動き
ドル/円は、米長期金利低下を眺めたドル売り・円買いが先行し、132.64円付近まで下押しした。その後、仲値にかけて本邦輸入勢などのドル買い・円売りが通常より多く持ち込まれ、133.17円付近まで上昇した。仲値発表後は、利益確定や持ち高調整のドル売り・円買いに押され、132円台後半へ上げ幅を縮小した。午後は、クリスマス休暇中ということもあり市場参加者も少なく、新規手掛かり材料に欠けることから、132円台後半で小動きとなった。ユーロ/ドルは、クリスマス休暇中ということもあり市場参加者も少なく、新規材料に欠けることから、132円台後半で小動きとなった。
★11月の国内失業率は改善、有効求人倍率は横ばい
総務省が発表した11月の完全失業率(季節調整値)は2.5%で、前月から0.1ポイント改善した。経済が回復に向かう中、完全失業者が減少した。一方、厚労省が発表した有効求人倍率は1.35倍と、前月から横ばいだった。男性の失業率は2.8%と前月と同率だった。女性は2.2%で、前月から0.1ポイント低下した。就業者数(季節調整値)は6713万人で、前月から23万人減少した。完全失業者数(同)は173万人で、前月から5万人減少した。「自発的な離職(自己都合)」6万人、「非自発的な離職」が1万人それぞれ増加した一方、「新たに求職」が8万人減少した。家計を支えるために新たに仕事を探し始める人が減ったとみられる。
★中国の感染ピークが旧正月になり生産への影響も軽度になる可能性
中国政府は26日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため海外から入国時に義務付けているホテルでの強制隔離を23年1月8日から撤廃すると発表した。これまでのコロナ規制の段階的な緩和も踏まえ、JPモルガンは27日付リポートで「リスクは両面的であり、国がどれだけ早く集団免疫を獲得するか、人々が通常の仕事の消費行動をどれだけ早く再開するかにかかっている」との見解を示した。足もとの感染動向から旧正月(LNY)中に感染のピークを迎える可能性があるといい、「(リスク)1月と2月のフェスティバル関連の消費衝動が比較的限られていることを示唆している。ポジティブな面としては、大規模な感染症や労働不足に関連する過渡期の痛みのほとんどがLNYの祝日内に収まる可能性があるため、生産への影響はより軽度になる傾向がある」とみていた。今回の発表では、外国人のビザ申請を容易にし、地域住民の出国観光を秩序ある形で再開することも約束したのを踏まえ、「これは、国境を越えた旅行の回復が前倒しされ、基本シナリオの予測よりも良い形になる可能性があることを示唆している。サービス貿易赤字はアウトバンド観光客の支出によって大きく左右され、国境を越えた旅行の完全な正常化は毎月のサービス貿易赤字が約100億ドル拡大する可能性がある。最新の政策展開は、国内総生産(GDP)の1.3%という当行の経常収支黒字予想にわずかなマイナス面を示している」との見解を示した。
★2023年夏に金利ピークも:オランダ中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は、英フィナンシャル・タイムズ紙が26日に報じたインタビューで、金融引き締めには中間地点に到達したばかりで、後半戦も利上げを続けると述べた。2023年7月までの5階の理事会で0.50%ずつ利上げし、夏に政策金利のピークに達するとの見通しを示した。
★トルコの外貨準備高の大幅増加:市場は見透かしてリラ買いにつながらず
先週発表された16日時点のトルコ中銀ネット外貨準備高は、281.3億ドルと前週から13.7億ドル増加した。この夏に大幅減少した水準からだと約4.7倍も拡大したことになった。もっとも、リラは対ドルで軟調なままである。外貨準備高の枯渇懸念の後退はポジティブ材料なはずだが、通貨スワップなしでは準備高が維持できないことを市場に見透かされている。 ところで、トルコメディアによれば、大統領選挙を半年後に控えているにもかかわらず、野党連合が統一候補をまだ選べていないことに批判が高まっている。現職のエルドアン大統領は既に立候補を表明しており、野党の出足の遅さが問題視されている。
★電力不足が南ア経済の重し
南ア国内では、ラマポーザ大統領の与党アフリカ民族会議(ANC)内での地盤が強化されたことがランドの買い支えになっている。しかし、ファラファラ疑惑についてはいまだに不透明なことで、年明けは波乱含みになる可能性もある。また、クリスマスは回避した国営電力会社エスコムによる電力の負荷制限だが、昨日から再びステージ2の制限を実施した。これで2022年は199日目となる制限となり、依然として電力不足が南ア経済の重しになっている。
★テスラは上海工業の生産停止を延長
米WSJ紙は26日、米電気自動車(EV)メーカーのテスラが最大規模の上海工業の生産停止を延長したと報じた。従業員と部品供給業者の間で新型コロナウイルス感染が拡大したためとしている。1月2日に生産を再開する計画だが、過去2ヵ月間はテスラ社の需要が減少したと伝えた。
★欧米市場イベント
○22:30 11月米卸売在庫(予想:前月比0.4%)
○23:00 10月米住宅価格指数(予想:前月比▲0.8%)
○23:00 10月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比8.0%)
○28日03:00 米財務省、2年債入札
○NZ、豪州、カナダ(以上、ボクシングデーの振替休日)、香港、南アフリカ、英国(以上、クリスマスの振替休日)、休場
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