★日経平均株価:午後からプラス圏に戻す強い地合い継続
原油先物の強い基調が継続し、インフレ高進と景気後退が同時進行するスタグフレーションへの警戒感が相場の重石となった。前日までの7連騰で2800円超上昇しており、利益確定や戻り売りが出やすかった。午後にかけて主力銘柄の一角に買い直しが入って下げ幅を縮小した。値がさ株などが指数を押し上げ、上昇に転じた。前営業日比70円高の2万8110円と8日続騰して終了した。信用評価損益率は18日申し込み時点でマイナス12.27%と、前週のマイナス15.66%からマイナス幅が3.39ポイント縮小した。改善は2週ぶりとなった。
★東京外国為替市場:午後にはリスク回避後退で円売り優勢
ドル/円は、高値警戒感から利益確定や持ち高調整のドル売り・円買いが先行して120.95円付近まで下落した。仲値にかけて本邦輸出勢の銅r売り・円買いも通常より多く観測された。ただ、このところ米FRB当局者からタカ派的な発言が相次いでいるため、下値を追う動きは限られた。その後、米長期金利上昇を眺めたドルの押し目買いが入り、121.30円付近へじり高となった。午後に入っても堅調地合いは続き、米長期金利が上昇すると、一時121.48円付近まで値を上げて2016年1月以来のドル高・円安をつけた。日経平均株価の持ち直しでリスク回避姿勢が和らいだことも円売りにつながった。ユーロ/ドルは、米FRB利上げペースが加速するとの思惑からユーロ売り・ドル買いが優勢となり、1.0977ドル付近まで下落した。
★欧州市場では3月マークイットユーロ圏製造業PMI:予想は56.0
供給制約の影響は消えていないこと、ロシアによるウクライナへの軍事進攻やロシアに対する経済制裁の影響が強まり、欧州経済の減速が警戒されていることから、3月実績は悪化する可能性が高いとみられる。
★トルコ中銀のMPCによる議事要旨の内容に注目:3月17日開催分
トルコ中銀は本日、17日に開催した金融政策委員会(MPC)会合の議事要旨を発表する。先週は一部トルコメディアが利上げについて協議される可能性を報じていたものの、声明では引き締めの雰囲気は感じられなかった。ただ、もしMPCが緩和サイクルからの転換を少しでも話し合ったとなれば、リラにとってポジティブと受け止められるかもしれない。一方、逆にインフレを楽観視する発言が多いようだと、失望売りに繋がりやすい。
★南ア中銀のMPCでは0.25%利上げを予想:今回は声明文に注目
昨日発表された2月南アCPI(前年比)は5.7%と予想5.8%を僅かに下回り、前回から横ばいとなった。原油価格が上昇しているにもかかわらず、横ばいとなったことで、本日行われる南ア準備銀行(SARB)金融政策委員会(MPC)は0.25%の利上げに留まるとの予想になっている。本日はMPCでの声明文には注目しておきたい。前回1月でのMPCでは4対1で利上げが決定され、反対の1票は据え置きを求めていた。声明で0.25%以上の利上げについては話が出なかったとされ、南ア債利回りが発表後に低下したこともあり、ランド/円は弱含んだ。同様なコメントが本日も出てきた場合は、ここ最近は上げ幅が大きかったこともあり、一時的な調整で振り落とされることには警戒しておきたい。逆に0.5%についても議題に上っていた場合は、ランド/円は上値を試す可能性がある。
★先行きのメキシコ国内景気には弱気の見方:政策金利は上昇修正
メキシコは24日に控えている金融政策決定会合で7会合連続での利上げが予想されている。一部米銀が今年の年末時点でのインフレ見通しを+4.88%から+5.70%まで大幅に上方修正するとともに、政策金利見通しを7.50%から7.75%に引き上げました。一方、GDP見通しは今年を据え置き、来年2023年を+2.10%から+2.00%に引き下げるなど、メキシコ国内景気には弱気な見方を示している。
★5-6月米FOMCで50bpの利上げを予想:ゴールドマンサックス
ゴールドマンサックスはFRBが5月、6月FOMCで2会合連続で50ベーシスポイントの利上げに踏み切ると見ている。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は21日の全米企業エコノミスト協会年次会合での講演で、1月時点の『着実な利上げ』から『迅速な利上げ』が必要になると、文言が置き換えられたことが50ベーシスポイント利上げのシグナルと指摘している。
★世界の債券相場では過去最大の下落:約2.6兆ドル失う
国債と社債を合わせたブルームバーグ・グローバル総合指数は2021年序盤に付けた高値から11%下げ、1990年にさかのぼるデータ上で過去最大の下落率を記録した。08年の金融危機時の10.8%を上回る値下がりとなっている。時価総額にして約2兆6000億ドル(約315兆円)相当が失われたことを意味し、これも08年の約2兆ドルを上回った。
★米住宅ローン金利の上昇:住宅市場の冷え込みで景気の足かせ
契約時点での統計となるため住宅市場の先行指標として注目される新築住宅販売件数の2月分は前月比2%減の77.2万戸と、1月80.1万戸から予想外に減少した。住宅ローン金利の上昇が影響した。30年の固定金利は1月時点の3.25%から4.72%まで急騰。
住宅ローン借り換え件数も前年から54%減少した。ただ、新たなローン申請は5%減と小幅な減少にいまのところとどまっている。住宅ローン金利が前年から44%上昇したほか、住宅価格は前年比10.6%高と、住宅市場の値ごろ感はかなり悪化した。パンデミック中の住宅市場をけん引してきた比較的若い層の最初の住宅購入者は今後、購入を控える可能性が高まる。住宅市場の過熱感も今後、鎮静化する可能性も示唆された。パンデミック以降、米国経済をけん引してきた住宅市場の鈍化で、成長が弱まる可能性は警戒される。
★米国市場では2月耐久財受注が公表:予想は前月比-0.6%
1月実績は予想以上の増加となった。民間航空機・同部品、機械などの受注増が目立った。企業の設備投資の先行指標とされる『航空機を除く非国防資本財』(コア資本財)の受注も増加した。2月については全体の数字は1月の反動で減少する可能性がある。
★米国市場では3月S&Pグローバルサービス業PMIが公表:予想は56.0
2月実績は56.5だった。2月は受注が増加したが、投入資材の価格上昇は続いていた。3月についてもこの状況は変わらないが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響が表面化するとみられており、2月実績を下回る可能性が高いとみられる。
★欧米市場イベント
○16:45 3月仏企業景況感指数(予想:110)
○17:15 3月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:55.0)
○17:15 3月仏サービス部門PMI速報値(予想:55.0)
○17:30 3月独製造業PMI速報値(予想:55.8)
○17:30 3月独サービス部門PMI速報値(予想:53.8)
○17:30 スイス国立銀行(中央銀行)、政策金利発表(予想:▲0.75%で据え置き)
○18:00 3月ユーロ圏製造業PMI速報値(予想:56.0)
○18:00 3月ユーロ圏サービス部門PMI速報値(予想:54.2)
○18:00 ノルウェー中銀、政策金利発表(予想:0.75%に引き上げ)
○18:30 3月英製造業PMI速報値(予想:56.7)
○18:30 3月英サービス部門PMI速報値(予想:58.0)
○18:30 エルダーソン欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○21:30 10-12月期米経常収支(予想:2180億ドルの赤字)
○21:30 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.2万件/141.0万人)
○21:30 2月米耐久財受注額(予想:前月比▲0.5%/輸送用機器を除く前月比0.6%)
○21:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、討議に参加
○未定 南アフリカ準備銀行(SARB)、政策金利発表(予想:4.25%に引き上げ)
○22:00 マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○22:10 ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事、討議に参加
○22:45 3月米製造業PMI速報値(予想:56.3)
○22:45 3月米サービス部門PMI速報値(予想:56.0)
○22:45 3月米総合PMI速報値(予想:54.4)
○22:50 エバンズ米シカゴ連銀総裁、討議に参加
○24:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○25日04:00 メキシコ中銀、政策金利発表(予想:6.50%に引き上げ)
○25日04:00 シュナーベルECB専務理事、講演
○欧州連合(EU)首脳会議(ブリュッセル、25日まで)
○主要7カ国(G7)首脳会合(ブリュッセル)
○北大西洋条約機構(NATO)緊急首脳会議(ブリュッセル)
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