FITS エコノミックレポート

欧州タイム直前市場コメント!

★中国2月消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)

中国国家統計局が発表した2月CPIは前年同月比0.8%上昇となり、市場予想の1.7%上昇を下回った。また、2月PPIは前年同月比7.8%上昇となり、市場予想の7.7%上昇を上回った。

 

★日経平均株価:円安進行でも上値の重い展開

前日の米国株の3日続落にも外国為替市場で円安が進み、輸出関連株を中心に買いが入った。ただ、買い一巡後は明日の株価指数先物・オプションSQを前に先物主導でポジション調整目的の売りも出たため、次第に上値が重くなった。結局、前日比64円高の1万9318円と5日ぶりに反発して終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は114円台半ばでは上値重い

日経平均株価や米長期金利の上昇が続けばドルは115円を目指す動きになりそうだ。ただ、2月15日に良好な米経済指標を受けてドルが上昇した際に、1ドル=114.95円で上昇を阻止された。そのため、『115円手間にはトラウマがある』との指摘もある。前日NY市場でも114.75円まで上昇後下落基調となった。日経平均株価が底堅く推移したほか、米長期金利が上昇したこともあり、114円台半ばでのもみ合い相場となった。ユーロ/ドルは米長期金利の上昇などを受けた売りに押され、一時1.05288ドルの安値を付けた。しかし、ECB理事会を控え方向性の乏しい展開が続いた。

 

★欧州市場ではECB理事会が開催:予想は据え置き

金融政策に関しては、欧州で3月15日にオランダ議会選、5月にフランス大統領選、9月にドイツ総選挙が控えており、政治混乱リスクへの配慮などから緩和継続姿勢が示されると見られている。さらに欧州ではギリシャの債務返済問題、欧州金融機関の潜在的な不良債権問題などを抱えていることも緩和継続の見通し要因となっている。その場合は、短期的にユーロ安となる可能性が高い。

 

★米国市場では2月の輸入物価指数が公表

2月にかけて、原油価格などの資源価格が上昇した。米国での雇用や消費の底堅さなどもあり、米国の物価指標は内外要因で下げ止まりが注目される。ただし、ドル高が物価押し下げ要因となっている。また、雇用増加でも非正規社員中心となっているほか、1月の雇用統計では平均賃金が伸び悩んでいた。トランプ政権の経済政策も発豪次期や規模、内容に不透明感があり、改めて米国の物価の伸び悩みが示される可能性も残る。

 

★米国市場では週間の新規失業保険申請件数が公表

1月以降は改善を示す申請減少傾向が続いていて、米国の労働市場の底堅さが注目される。トランプ政権による政策期待や米国内外の企業による米国内での投資増強と雇用増強計画なども、米国の雇用にはプラスとなる。さらに、原油価格の上昇を受けて、資源エネルギー関連会社の生産の再開と人員削減の一服も見られている。

 

★欧米イベント

○15:30   10-12月期仏非農業部門雇用者数改定値(予想:前期比0.4%)
○15:45   2月スイス失業率(季節調整前、予想:3.6%)
○21:30   2月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:45   ECB定例理事会、終了後政策金利発表(予想:政策金利を0.00%で据え置き)
○22:30   ドラギECB総裁、定例記者会見
○22:30   10-12月期カナダ設備稼働率(予想:82.5%)
○22:30   1月カナダ新築住宅価格指数(予想:前月比0.1%)
○22:30   2月米輸入物価指数(予想:前月比0.1%)
○22:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:23万8000件)
○10日03:00   米財務省、30年債(120億ドル)入札
○欧州連合(EU)首脳会議(ブリュッセル、10日まで)

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