★米国株式市場は下落:シリアへの軍事攻撃の懸念を嫌気
NYダウは122.91ドル安の24360.14、ナスダックは33.60ポイント安の7106.65で取引を終了した。複数の大手行決算が好感され、買いが先行し160ドル超高となったものの、マイナス圏に沈み、引けにかけて240ドル近い下げ幅となった。ボーイングが大幅安となったほか、好決算を発表したJPモルガン・チェースが材料出尽くし感から売りに押され、指数全体を押し下げた。また、米国によるシリアへの軍事攻撃の懸念から上げ幅を縮小し、引けにかけて下落に転じた。VIX指数は20.24から17.41へ低下した。
★NY外国為替市場:米国株安と米長期金利低下でドル売り優勢
ドル/円は、NYダウ先物や日経先物の上昇をながめ、107.78円と2月22日来の高値を更新した。しかし、2月21日高値107.90円が目先の上値目処として意識されると伸び悩んだ。米4月ミシガン大学消費者態度指数速報値が97.8となり、市場予想の100.5を下回ったうえ、NYダウが160ドル超高から240ドル近く下落したことが嫌気された。また、根室地方北部で震度5弱の地震が発生したこともドル売りを誘い、一時107.26円まで下げた。ユーロ/ドルは、ユーロ/ポンドやユーロ/豪ドルなどの下げにつれて1.2307ドルまで売られたが、前日安値の1.2300ドル手前で下値の堅さを確認すると買い戻された。ドル/円の失速や米長期金利低下も下支えとなり1.2344ドルまで持ち直した。
★NY原油先物市場は小幅続伸:シリア攻撃の可能性高まり買い優勢
NY原油先物市場は一時67.76ドルまで買われた。国際エネルギー機関(IEA)が『OPEC加盟国などの減産で原油在庫の縮小傾向が強まっている』との月報を公表したことで、原油の需給改善を期待した買いが優勢となった。また、米国務省は、シリアの東グータ地区のドゥーマで化学兵器が使用された疑いがあることについて、シリア政権が攻撃を実施した信頼性の高い証拠を入手したことを明らかにした。なお、米仏英3カ国は、国連安全保障理事会で化学兵器使用の疑いが出ているシリアに対する軍事行動の必要性を主張したと報じられており、米国などによるシリア攻撃が実行された場合、原油供給に強い不安が生じる恐れがある。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削措置(リグ)稼動数は前週末比7基増の815基となった。
★NY金・銀先物市場は反発:中東の緊迫化で安全資産逃避
NY金先物市場は一時1356.70ドルまで買われた。シリア情勢の緊迫化を意識して安全資産とされる金買いが活発化した。また、ドルが主要通貨に対して弱含んだことも材料視された。
★米国債券市場は反発:中東の緊迫化や米国株安を受けた買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.82%で終了した。米国株安をながめ安全資産とされる債券需要が高まった。ただ、週末を控えて総じて様子見ムードも強かった。
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