★米国株式市場は下落:投資家心理の悪化と調整売りが続き軟調
NYダウは164.44ドル安の34584.88ドル、ナスダックは137.95ポイント安の15043.97ポイントで取引を終了した。中国の不動産開発大手の債務問題の影響が波及するとの懸念が強まり、リスク回避の動きが広がった。また、バイデン政権が計画している増税や債務上限問題が警戒され、投資家心理が悪化して寄り付き後は下落した。8月ミシガン大消費者信頼感指数が前月から改善も予想を下回ったほか、4つのオプションや先物が期限を迎えるクアドルプル・ウィッチング・デーで、調整売りが続き、終日軟調に推移した。景気敏感株の一角や主力のハイテク株も売られた。VIX指数は18.69から20.81へ上昇した。
★NY外国為替市場:米長期金利上昇で全般ドル買い優勢
ユーロ/ドルは、ユーロポンドなど一部ユーロクロスの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1789ドルと日通し高値を付けたものの、そのあとは一転下落した。中国の大手不動産デベロッパーのデフォルト懸念を背景に、欧米株価が軟調に推移した。リスク回避のドル買いが優勢となった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て、一時1.1725ドルと8月23日以来の安値を付けた。なお、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁はこの日、『今年のユーロ圏インフレ率は予想以上に高進する可能性がある』などと述べた一方、マクルーフ・アイルランド中銀総裁は『現在の物価上昇は一時的。ユーロ圏の過度な物価上昇に対する懸念は現時点で過大評価されている』などと述べた。
ドル/円は、米長期金利の指標である米10年債利回りが1.38%台まで上昇したことなどを手掛かりに全般ドル買いが先行し、一時110.08円と日通し高値を付けた。ただ、110円台には断続的に売り注文が観測されていることから、上値も限定的だった。市場では『110.00円より上の水準には連休を控えた本邦実需勢の売りが観測されている』との声が聞かれた。もっとも、NY午後に入ると週末とあって次第に値動きが鈍った。来週21-22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見気分も強かった。
★NY原油先物市場は下落:石油関連施設の操業再開で売り優勢
NY原油先物市場は71.03ドル-72.50ドルのレンジ相場となった。ハリケーン『アイダ』の被害を受けた石油関連施設の操業再開が徐々に進んでいることから、原油先物価格は売りが優勢となった。今週1週間を通すと3%以上原油先物は上昇していたこともあり、値ごろ感からの売りも上値を抑えた。また、欧州通貨を中心にドル高が進んだことで、ドルで取引される原油先物は割高感があったことも売り要因となった。アジア市場での取引開始後に72.50ドルまで買われたが、欧米株安を嫌った売りが観測されており、ニューヨーク市場の中盤にかけて71.03ドルまで下落した。通常取引終了後の時間外取引では、主に71ドル台後半で推移した。米国の石油掘削装置稼働数(リグ)は前週末比10基増加の411基となった。
★NY金先物市場は3日続落:米長期金利上昇とドル高を嫌気した売り
NY金先物市場は1747.10-1767.80ドルのレンジ相場となった。昨日に続き欧州通貨を中心にドル買いが優勢だったこともあり、ドルで取引される金先物は割高感から上値が重く続落して引けた。米金利が上昇したことも重しになった。ロンドン市場の序盤で1767.80ドルまで戻したが、戻り売りの興味は衰えず、主要通貨に対するドル高を嫌気して、ニューヨーク市場の中盤にかけて1747.10ドルまで下落した。その後、1755.90ドルまで戻したが、株安でも金先物の上値は重いままだった。通常取引終了後の時間外取引では1750ドル台前半で推移した。
★米国債券市場はまちまち:ポジション調整の売り
米国債券市場で中期ゾーンは横ばいだった。米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの0.21%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.36%で終了した。来週21-22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、ポジション調整目的の売りが優勢となった。
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