FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:高値警戒感から利益確定売り優勢

NYダウは12.37ドル安の31176.01ドル、ナスダックは73.67ポイント高の13530.91ポイントで取引を終了した。良好な雇用や住宅関連指標を好感し寄り付き後上昇し日中取引で史上最高値を更新した。また、バイデン米大統領が打ち出した1.9兆ドル規模の大型経済対策や新型コロナワクチン普及支援策などが速やかに実施されるとの期待から、買いが入った。主力ハイテク株には決算期待の買いも入った。ただ、連日で史上最高値を更新しているだけに、高値警戒感も広がり利食い売りなども出ると指数はマイナス圏に沈んだ。VIX指数は21.58から21.32へ低下した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済指標受けややドル持ち直す

ユーロ/ドルは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が定例理事会後の記者会見で『短期的な見通しは下振れリスク』『不確実性は依然として高い』としながらも、『経済動向は12月の基本予測にほぼ沿っている』『見通しの下振れリスクは以前よりも顕著ではなくなった』と述べたほか、インフレについて『今後数カ月、上昇する公算』『経済が回復するにつれてインフレ圧力は上向く公算』と指摘すると、欧州長期金利が上昇した。ユーロ買いが優勢となり、一時1.2173ドルと日通し高値を付けた。ラガルド総裁が為替相場を注視していく姿勢を改めて表明すると一時1.2136ドル付近まで値を下げたものの、下押しは限定的だった。 

 

ドル/円は、7日以来の安値を付けたものの、前週分の米新規失業保険申請件数や1月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、12月米住宅着工件数が予想より良好な内容だったことが分かると、円売り・ドル買いが優勢になり、一時103.66円付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値103.67円を上抜けることは出来なかった。NY午後に入ると、新規材料難から様子見ムードが広がり103円台半ばで値動きが鈍った。なお、次期財務長官に指名されているジャネット・イエレン氏は『為替操作の問題はバイデン大統領とともに取り組む』『対中関税については同盟国の意見を聞かずに変更することはない』などと述べたが、相場の反応は限られた。 

 

NY原油先物市場は小幅安:持ち高調整の売りが相場の重石

NY原油先物市場は52.75ドル-53.41ドルのレンジ相場となった。米石油協会(API)が昨日、先週の国内原油在庫が増加したことを発表し、一部では減少が予想されていたことから原油先物は売りが先行した。その後、一部通信社がOPECプラスの12月減産順守率が99%と報じるとプラス圏まで反発する場面はあった。ただ明日には米エネルギー省(EIA)週間在庫統計を控えているため、持ち高調整の売りが相場の重石となった。ロンドン市場で52.75ドルまで売られたが、ニューヨーク市場で53.41ドルまで戻す場面があった。ただ、中期的な需要見通しは不透明であることから、時間外取引では上げ渋る状態が続いた。

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:利益確定売りが重石

NY金先物市場は1857.50-1874.60ドルのレンジ相場となった。昨日の上昇の反動から利益確定売りが先行した。序盤に発表された米経済指標が総じて良好な結果だったことも、安全資産とされる金の上値を抑えた。ただ為替相場ではドル安・ユーロ高が進行し、ドル建ての金先物にとっては支えとなった。引けにかけて下げ幅を縮小して終えた。アジア市場で1874.60ドルまで買われたが、その後は伸び悩んだ。利食い売りが観測されており、ニューヨーク市場の序盤にかけて1857.50ドルまで下落した。

 

米国債券市場は反落:大型経済対策や良好な米経済指標が重石

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.10%で終了した。バイデン米大統領が打ち出した大型経済対策への期待から債券売りが優勢となった。この日発表の米経済指標が良好だったことも相場の重石となった。

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