FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場上昇:経済対策やワクチンの普及期待から買い優勢

NYダウは257.86ドル高の31188.38ドル、ナスダックは260.07ポイント高の13457.25ポイントで取引を終了した。モルガン・スタンレーやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などの好決算を受けて、他の銘柄にも買いが波及した。バイデン氏が米大統領に正式に就任し、大型経済対策の成立や新型コロナワクチンの普及が進むとの期待も買いを促し、一時300ドル超上げた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。 VIX指数は23.24から21.58へ低下した。

 

NY外国為替市場:株価堅調でリスク選好のドル売りがやや優勢

ドル/円は、バイデン氏の米大統領就任式を前に様子見ムードが広がる中、しばらくは103.80円を挟んだもみ合いの展開が続いた。ただ、米株式市場で主要3指数が史上最高値を更新するなど、株価が堅調に推移すると対資源国通貨中心にリスク選好のドル売りが優勢になった。円に対してもドル安が進み、一時7日以来の安値となる103.40円まで値を下げた。なお、第46代米大統領に民主党のジョー・バイデン氏が就任した。バイデン新大統領は就任演説で『民主主義が勝利した。私の心は米国を1つにして国を結束させることにある。全ての米国民に加わってほしい』と述べ、国民に結束を呼びかけた。

 

ユーロ/ドルは、欧州でのロックダウン(都市封鎖)強化や新型コロナワクチン接種の遅れなどが意識されて、ユーロを売る動きが広がった。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に持ち高調整目的の売りも出て、一時1.2077ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.2074ドルが目先サポートとして働くと、1.2118ドル付近まで下げ渋った。 

 

カナダドルは、WTI原油先物価格の上昇を背景に産油国通貨とされるカナダドルに買いが入ったほか、米国株高がドル売り・カナダドル買い、円売り・カナダドル買いを促した。カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を0.25%のまま据え置くことを決めたと発表した。ただ、市場では『一部アナリストは小幅な利下げを予想していた』との声も聞かれ、金利据え置きを受けてカナダドル買いが入る場面もあった。声明では『現行の低金利が2023年まで続く』『回復を支援しインフレ目標を達成するために、適切な金融刺激策を維持する』との方針を改めて示した一方、『新型コロナワクチンや海外の力強い需要により、中期的な国内経済の見通しは明るさを増している』との見方を示した。 

 

NY原油先物市場は続伸:米追加経済対策期待から買い優勢

NY原油先物市場は52.94ドル-53.83ドルのレンジ相場となった。正式に就任したバイデン大統領のもとで大規模な追加経済対策が実施されれば、エネルギー需要増にも繋がるとの期待感から買いが強まった。原油先物は一時53ドル後半まで上値を伸ばしている。ただ先週2度ほど頭を抑えられた同水準では利益確定売りも見られ、引けにかけては上げ幅を縮小した。ニューヨーク市場の序盤に53.83ドルまで買われたが、中期的な需要見通しは不透明であることから、原油先物は時間外取引で一時53ドルを下回った。

 

NY金先物市場は続伸:連日インフレヘッジ目的買い優勢

NY金先物市場は1831.10-1870.70ドルのレンジ相場となった。NY序盤は為替相場がドル高・ユーロ安に振れ、ドル建ての金先物に割高感が出たことで売りが先行した。ただ、バイデン米新政権のもとで大規模な追加経済対策が実施されればインフレ高に繋がるとの見方は根強く、インフレヘッジを目的とした金買いが本日も押し上げ要因となった。投機筋による買いも巻き込み、一時1870ドル台まで上値を伸ばしている。

 

米国債券市場反発:ポジション調整かいが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回り前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.08%で終了した。米国株相場は史上最高値を更新したものの、この日も持ち高調整目的の買いが優勢となった。なお、20年債入札は『やや軟調』と受け止められたが、相場の反応は限られた。 

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