FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:ワクチンの普及や米経済対策協議の進展を好感

NYダウは85.73ドル高の29969.52ドル、ナスダックは27.82ポイント高の12377.18ポイントで取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が前回から予想以上に減少したことを好感し寄り付き後上昇した。新型コロナワクチンの普及や米経済対策協議の進展期待を背景に、投資家のリスク選好意欲が高まり買いが先行した。NYダウは一時220ドル超上昇し、3万ドルの大台に乗せる場面があった。ただ、『米製薬大手ファイザーは2020年のワクチン出荷目標を半減』との報道が伝わると、急速に伸び悩んだ。VIX指数は21.17から21.28へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク選好から全般ドル売り優勢

ドル/円は、米追加経済対策の早期成立への期待などで投資家のリスク選好意欲が高まり、全般ドル売りが優勢だった。大量のオプションが観測されていた104.00円を下抜けると円買い・ドル売りに勢いが付き、一時103.67円と11月18日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時90.51と18年4月以来の低水準を付けた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開になった。11月18日の安値103.65円が目先サポートとして意識されると買い戻しが入り、104.00円付近まで下げ幅を縮める場面があった。 

 

ユーロ/ドルは、新型コロナワクチンの普及や米経済対策協議の進展期待を背景に、市場のリスク選好のムードが継続しユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.2175ドルと2018年4月26日以来約2年7カ月ぶりの高値を更新した。市場では『心理的節目である1.2000ドルや重要なポイントとして意識されていた9月1日の高値1.2011ドルを明確に上回ったことで投機筋のユーロ買いに拍車がかかっている』との指摘があった。ただ、引けにかけては利食い売りなどが出たため、やや伸び悩んだ。

 

NY原油先物市場は続伸:減産規模が小幅な縮小にとどまることを好感

NY原油先物市場は44.66ドル-45.84ドルのレンジ相場となった。関係筋によると、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟国も交えた『OPECプラス』の閣僚級会合で、来年1月から減産規模を日量50万バレル縮小と、小幅の縮小にとどまることで合意したと報じられたことが原油の支えとなった。また、為替相場でドル安・ユーロ高が継続し、ドル建ての原油の割安感につながったことも、買いを後押しした。

 

NY金先物市場は続伸:ユーロ高・ドル安を好感した買いが継続

NY金先物市場は1826.70-1847.40ドルのレンジ相場となった。米追加経済対策への期待感や為替市場でドル安・ユーロ高が一段と進んだことを背景に金は買いが継続した。また、米長期金利は伸び悩んでいることから、ニューヨーク市場の序盤にかけて1847.40ドルまで買われた。ただ、その後は米国株式の反発を意識して金先物の上昇はやや一服した。

 

米国債券市場は反発:米雇用統計控えポジション調整的な買い

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.91%で終了した。明日の11月米雇用統計を前に持ち高調整目的の買いが入ったほか、『米製薬大手ファイザーは2020年のワクチン出荷目標を半減』との報道を手掛かりに債券買いが進んだ。

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