FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米企業業績上振れ期待を背景に買い優勢

NYダウは99.74ドル高の24456.48、ナスダックは101.96ポイント高の7688.39で取引を終了した。米6月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比21万3000人増と市場予想を大幅に上振れたことで買いが先行した。来週から本格化する米主要企業の決算発表を見越して、業績改善期待を背景にした買いが相場を押し上げた。また、米中貿易摩擦に関する材料出尽くし感もあり、堅調推移となった。VIX指数は14.97から13.37へ低下した。

 

NY外国為替市場:失業率と平均時給が予想を下回りドルは弱含み

ドル/円は、米雇用統計を控えて110.67円近辺まで上昇する場面もあったが、米雇用統計後は売りに押された。米6月雇用統計では非農業部門雇用者数こそ市場予想を上回ったものの、失業率や平均時給などが市場予想より弱い結果となったため、米長期金利の低下とともに一時110.38円近辺まで値を下げた。その後は米長期金利が一時上昇に転じたほか、NYダウなどが堅調に推移したこともあって110.55円前後で下げ渋ったものの、戻りの鈍さを確認すると再び安値圏まで押し戻された。ユーロ/ドルは、米雇用統計後は全般ドル安が進んだ流れに沿って買いが強まり、一時1.1767ドルと6月14日以来の高値を更新した。一巡後は米長期金利が低下幅を縮める中で1.1730ドル台まで伸び悩んだ。

 

NY原油先物市場は反発:中東情勢悪化懸念で買い優勢

NY原油先物市場は一時73.93ドルまで買われた。イラン革命防衛隊高官が、ホルムズ海峡を通過する原油輸送を阻止する可能性があると警告したことや、一部産油国の生産水準が回復していないため、供給不足の状態が続いているとの見方が原油買いを誘った。ただ、米中相互に制裁関税を発動したことが世界経済に打撃を与えるとの懸念もf上しており、戻り売りの動きも散見された。米石油サーボス会社ベーカー・ヒューズが発表した国内石油掘削設備(リグ)稼動数は前週末比5基増加し863基となった。

 

NY金・銀先物市場は下落:米中貿易摩擦激化もリスク回避の買いは限定的

NY金先物市場は一時1253.70ドルまで売られた。ドルインデックス指数は3週間ぶりの安値をつけたことや、米国と中国が双方の輸入品の一部に対する関税を互いに発動したものの、リスク回避的な金買いは拡大しなかった。米6月雇用統計では賃金の伸びが緩やかだったことから、市場が織り込む年内の米利上げ確率は若干低下したが、金の上値は重いままだった。

 

米国債券市場は小幅に上昇:米国株高で引けにかけて上値重い

米国債券市場で長期ゾーンは小幅に上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.82%で終了した。米6月雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回ったものの、失業率や平均時給が市場予想より弱い内容となったため債券買いが先行した。しかし、米国株が上昇したこともあって引けにかけては上値が重くなった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ