FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:VIX指数が一時20割れとなりリスク回避後退

NYダウは37.90ドル高の29910.37ドル、ナスダックは111.45ポイント高の12205.85ポイントで取引を終了した。米政権移行が円滑に進むとの見方が広がったほか、トランプ大統領が来週にも新型コロナウイルスワクチン供給が可能となる可能性に言及したため、新型コロナウイルスワクチンの早期実用化への期待から買いが優勢となった。また、感謝祭当日の小売り各社オンライン売り上げが過去最高規模を記録し消費への懸念が後退した。VIX(恐怖指数)は一時、不安心理の高まった状態とされる『20』 を割り込んだ。投資家の過度なリスク回避姿勢が和らいだことも買いにつながった。なお、この日は感謝祭翌日で短縮取引だった。VIX指数は21.25から20.84へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル売り優勢

ドル/円は、アジア時間に一時103.91円まで売られた反動でショートカバーが先行し、一時104.21円付近まで値を戻す場面もあったが、上値は重かった。対ユーロなどでドル安が進むと円に対してもドル売りが出たため、103.97円付近まで下押しした。もっとも、感謝祭休暇の最中とあって市場参加者が少ない中、アジア時間に付けた安値を下回ることはなかった。クロス円が上昇した影響も受けた。 

 

ユーロ/ドルは、米政権移行を巡る懸念の後退や新型コロナウイルスのワクチン開発進展を受けて、米国株相場が底堅く推移。リスク選好のドル売りが優勢となり、一時1.1964ドルと9月1日以来の高値を付けた。米株式市場でナスダック総合とS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。なお、トランプ米大統領は26日、12月14日に行われる選挙人投票で、民主党のバイデン前副大統領の勝利が正式に決まれば退任に応じる意向を表明した。 

 

NY原油先物市場は反落:ポジション調整の売りが優勢

NY原油先物市場は44.55ドル-46.09ドルのレンジ相場となった。世界経済の早期正常化への期待は持続しているものの、原油先物価格は感謝祭前まで4日続伸していたこともあり、本日は週末を前に利食い優勢となり5営業日ぶりに反落して引けた。もっともOPECプラスが協調減産を2-3カ月延長するとの報道もあり、下げ幅は徐々に縮まった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比10基増の241基となった。

 

NY金先物市場は下落:リスク選好により金売り継続

NY金先物市場は1776.50-1822.60ドルのレンジ相場となった。ウイルスワクチン開発の進展や米政権の順調な移行で、VIX(恐怖指数)が今年の2月以来となる20を割り込むなど市場はリスク選好に傾いた。この影響で安全資産とされる金先物価格は大幅に下落し、7月以来となる1800ドル割れで引けた。なお、感謝祭前の25日は小幅に反発したが、金先物価格は今週に入りは100ドルを超えて下げた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1776.50ドルまで続落。その後は1790ドルを挟んだ水準で推移したが、安全逃避の金買いは縮小した。

 

米国債券市場は上昇:ポジション調整の買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は下落)0.84%で終了した。感謝祭休暇の最中とあって市場参加者が少ない中、保有債券の残存期間を延ばす月末特有の買いが優勢となった。この日は感謝祭の翌日のため短縮取引だった。 

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