FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場まちまち:感謝祭控え利益確定売り優勢の展開

NYダウは、173.77ドル安の29872.47ドル、ナスダックは57.62ポイント高の12094.40ポイントで取引を終了した。週次の失業保険申請者数が予想外に増加したため景気回復への懸念も再燃し、寄り付きから下落した。また、前日に初めて3万ドルの大台に乗せ、史上最高値を更新したあとだけに、短期的な利益確定売りが優勢となった。このところの相場上昇をけん引してきた景気敏感株を中心に売りに出たほか、明日の感謝祭を前にポジション調整の売りも見られた。連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では速やかな追加緩和の可能性が示唆されなかったことも手伝い終日軟調に推移した。VIX指数は21.64から21.25へ低下した。

 

NY外国為替市場:感謝祭控えポジション調整の動きに終始

ドル/円は、米長期金利の低下などをながめ円買い・ドル売りが先行した。前日に史上最高値を更新して初の3万ドル台乗せとなったNYダウが反落し、一時230ドル超下落したことも相場の重石となり、一時104.23円と日通し安値を更新した。ただ、前日の安値104.15円が目先サポートとして意識されたほか、米金利が上昇に転じたため引けにかけては持ち直した。明日は米国が感謝祭で休場となるため、ポジション調整の動きが主体となり、方向感が出にくい面があったようだ。なお、米連邦準備理事会(FRB)が公表した11月4-5日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では『市場や経済に一層の支援を提供するため、資産購入プログラムをどのように調整できるかについて討議された』ことが分かった。また、『当局者らは資産購入プログラムが経済に緩和効果をもたらしたとの見解で一致』『一部の参加者は将来的に対象年限が長期化するとの見通しを示した』ことが明らかになった。 

 

ユーロ/ドルは、米金利低下などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1926ドル付近まで値を上げたものの、欧州時間に付けた9月1日以来の高値1.1930ドルには届かなかった。米長期金利が終盤上昇に転じたことなどが相場の重石となった。

 

NY原油先物市場は続伸:需給悪化懸念の後退で買い優勢

NY原油先物市場は44.73ドル-46.26ドルのレンジ相場となった。NYダウは感謝祭を前に利食い優勢で下落しているものの、原油先物価格はワクチン開発進展での経済正常化期待や米政権の移行が進んでいることを好感し本日も続伸した。また米エネルギー省(EIA)が発表した週間原油在庫が、予想外の75.4万バレルの取り崩しとなったことも下支え要因となった。世界経済の早期正常化への期待が広がっており、欧米株高は一服したが、需給悪化の懸念は和らいでいることから、一時46.26ドルまで一段高となった。

 

NY金先物市場は反発:大幅な反動で買い戻し

NY金先物市場は1798.60-1816.30ドルのレンジ相場となった。連日上昇していたNYダウが感謝祭休場を前に利食い売りが入っていることもあり、金先物も連日の大幅安の反動で利食いの買いが入り3日ぶりに反発した。もっとも引けにかけては売りも入ったことで、小幅な反発にとどまった。アジア市場で1800ドルを下回ったが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1816.30ドルまで戻した。 

 

米国国債市場は横ばい:米政権の不透明感後退で終盤売り優勢

米国債市場で長期ゾーンは横ばい。米10年物国債利回りは前営業日と同じ0.88%で終了した。FRBの大規模緩和が意識されて買いが先行したものの、終盤失速した。米政権移行を巡る不透明感の後退や新型コロナウイルスのワクチン開発進展を受けて徐々に売りが広がった。 

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