FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:バイデン氏優勢で財政出動実現期待から買い

NYダウは554.98ドル高の27480.03ドル、ナスダックは202.96ポイント高の11160.57ポイントで取引を終了した。米大統領選の行方に注目が集まる中、全国規模の各世論調査では民主党候補のバイデン前副大統領が支持率で共和党現職のトランプ大統領をリード。バイデン氏が公約に掲げる大規模な財政出動実現への期待から買いが広がった。銀行株や資本財株など景気に業績が左右されやすい銘柄が買われ、指数は一時710ドル超上げた。VIX指数は37.13から35.55へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好から総じてドル売り優勢

ユーロ/ドルは、米大統領選の行方に注目が集まる中、全国規模の各世論調査では民主党候補のバイデン前副大統領が支持率で共和党現職のトランプ大統領をリード。バイデン氏が公約に掲げる大規模な財政出動実現への期待から欧米の株価指数が軒並み上昇した。リスク選好のドル売りが優勢となり、一時1.1740ドルと日通し高値を付けた。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが観測された」との指摘もあった。ただ、買い一巡後はやや伸び悩む展開になった。一目均衡表転換線1.1745ドルや基準線1.1752ドルが目先レジスタンスとして意識されるとやや上値が重くなった。 

 

ドル/円は、米国株高に伴うリスク選好のドル売りが出たほか、ロンドン・フィキシングに向けたドル売りも観測されて一時104.40円と日通し安値を更新した。売り一巡後は104.62円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。

 

トルコリラは、リラ先安観が強まる中、対ドルで一時8.5434リラ、対円で12.24円と史上最安値を連日で更新した。『ナゴルノ・カラバフ紛争やシリア内戦など周辺域の地政学リスク、泥沼化するフランスとの関係、外貨準備高の枯渇、新型コロナで低迷する観光業、サウジアラビアのトルコ製品ボイコット、米国による制裁』など、同国を巡る懸念材料は多い。ただ、欧米株価が大幅に上昇すると投資家のリスク選好姿勢が強まり、リラに対してもドル売りと円売りが優勢になった。ドルリラは一時8.3927リラと日通し安値を付けたほか、リラ円は12.45円付近まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は続伸:バイデン政権誕生思惑から需要拡大期待

NY原油先物は36.57ドル-38.32ドルのレンジ相場となった。現地本日3日が投票日の米大統領選挙でバイデン政権が誕生し、民主党の財政支出が実現する可能性を市場は織り込みに動いた。需要拡大によるエネルギー消費の増加を見込んだ買いが原油相場を下支えした。アジア市場で一時36.57ドルまで下げたが、まもなく反転した。ニューヨーク市場では米国株高を意識した買いが入っており、一時38.32ドルまで買われている。

 

NY金先物市場は続伸:リスク選好のドル売りで買い優勢に

NY金先物市場は1887.60-1912.20ドルのレンジ相場となった。米国株高をにらんだリスク選好のドル売りがドル建て金相場の割安感につながり買いを後押した。現地本日3日の米大統領選投票本番を迎えるなか、不透明感も安全資産とされる金を買う動きを支援した。米バイデン新政権誕生による財政支出を見越して米株は上昇しているものの、開票作業の遅延リスクや、投票日に合わせた人種問題への抗議行動、それに乗じた暴動・略奪などへの懸念もある。アジア市場で1887.60ドルまで下げたが、まもなく反転した。ロンドン市場で1900ドル台に上昇し、安全逃避的な買いが入ったことによって、ニューヨーク市場の中盤にかけて1912.20ドルまで一段高となった。

 

 

米国債券市場は反落:バイデン氏勝利で国債増発懸念を嫌気した売り

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.89%で終了した。米大統領選の世論調査ではバイデン氏がトランプ大統領をリード。『バイデン氏勝利』で大規模な経済対策が早期に成立すれば、国債が増発されるとの懸念が高まり売りが広がった。利回りは一時0.8993%前後と6月8日以来約5カ月ぶりの高水準を付けた。 

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