FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:経済対策を巡る不透明感から上げ幅縮小

NYダウは329.04ドル高の27781.70ドル、ナスダックは82.26ポイント高の1167.51ポイントで取引を終了した。ムニューシン米財務長官とペロシ米下院議長(米民主党)が暗礁に乗り上げている新型コロナウイルス経済対策を巡る交渉の打開に期待を表明すると、買いが広がった。この日発表の9月ADP全米雇用報告や8月米住宅販売保留指数などが予想を上回ったことも投資家心理の改善につながり、一時570ドル超上げた。ただ、米共和党のマコネル上院院内総務が『経済対策巡り、米共和党と民主党は大きな隔たりがある』と発言すると、急速に伸び悩む場面があった。 VIX指数は26.27から26.37へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米経済対策を巡る不透明感が強まりドルじり安

ドル/円は、ムニューシン米財務長官とペロシ米下院議長(米民主党)が暗礁に乗り上げている新型コロナウイルス経済対策を巡る交渉の打開に期待を表明すると、NYダウが一時570ドル超上昇した。リスク選好のドル売りが出て、一時105.40円と日通し安値を更新した。月末・期末のロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローも観測された。前日の安値105.34円が目先サポートとして意識されるといったんは105.64円付近まで下げ渋ったものの、戻りは鈍く引けにかけては105.42円付近まで押し戻された。なお、米共和党のマコネル上院院内総務が『経済対策巡り、米共和党と民主党は大きな隔たりがある』との見解を示し、ムニューシン財務長官が『米経済対策の合意はまだない』と発言すると米国株は急速に上げ幅を縮める場面があった。

 

ユーロ/ドルは、ドイツのミヒャエル・クラウス駐EU大使が『EU復興基金の運用開始の遅れ』を警告したほか、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が現在進めている戦略見直しについて『米連邦準備理事会(FRB)に追随して目標を上回る物価上昇率を容認する可能性』を示唆すると、全般ユーロ売りが先行し、一時1.1685ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.1661ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米国株相場の上昇を背景にリスク選好のドル売りが出たことも相場を下支えし、一時1.1752ドル付近まで持ち直した。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値1.1755ドルを上抜けることは出来なかった。EU復興基金を巡る懸念やECB総裁発言が引き続き意識されて、買い戻し一巡後は1.1706ドル付近まで押し戻された。 

 

NY原油先物市場は反発:原油在庫減少から買い優勢

NY原油先物市場は38.68ドル-40.37ドルのレンジ相場となった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計で、原油在庫が市場の在庫増予想に反して198万バレルの取り崩しとなり、原油は反発した。ガソリン在庫が予想外に増加し、発表直後は売り買いが交錯したが、原油在庫が3週連続で減少したことが材料視され、徐々に上げ幅を拡大した。ロンドン市場で38.68ドルまで下げたが、ニューヨーク市場の中盤に40.ドル台を回復した。

 

NY金先物市場は下落:ユーロ高一服と米国株高で売り優勢に

NY金先物市場は1885.80-1908.20ドルのレンジ相場となった。米追加経済対策をめぐる協議の進展期待を背景に米株が大幅高となり、投資家のリスク回避姿勢が後退し、金は売りが優勢となった。ロンドン市場で1885.80ドルまで下げたが、その後反転し、ニューヨーク市場で一時1908.20ドルまで買われた。ただ、ユーロ高は一服していることや、米国株高を意識して金先物は伸び悩み、再び1900ドルを下回った。

 

米国債券市場は下落:米経済指標の軒並み良好な結果を受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)0.68%で終了した。米追加経済対策で与野党が合意するとの観測が強まり、米国株が大幅に上昇した。相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。この日発表された米経済指標が軒並み良好だったことも相場の重石となった。 

 

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