FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ダウ構成銘柄変更売りで指数押し下げ

NYダウは60.02ドル安の28248.44ドル、ナスダックは86.75ポイント高の11466.47ポイントで取引を終了した。7月新築住宅販売件数や8月リッチモンド連銀製造業指数が予想を上回る結果となった一方で、8月消費者信頼感指数が予想外に6年ぶりの低水準に悪化したことを懸念し寄り付き後に下落した。また、前日に上場来高値を付けたアップルが利益確定売りに押されたほか、ダウ構成銘柄から除外されるエクソンモービルやファイザーなどが売られ指数を押し下げた。NYダウは一時210ドル超下落する場面があった。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、同86.75ポイント高の11466.47と史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。VIX指数は22.37から22.03へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル底堅い展開

ドル/円は、米通商代表部(USTR)は24日、米中貿易協議『第1段階合意』の履行状況を検証するため、両国閣僚が電話協議を行ったと発表した。中国による米国産品購入拡大を確認し、さらなる進展を目指す方向で一致したと説明した。米大統領選前に一段の関係悪化が回避されたことで、投資家のリスク選好姿勢が広がり円売り・ドル買いが優勢になった。『安倍首相は28日に記者会見を開く予定』との一部報道が伝わると、一時106.25円付近まで売られたものの、下押しは限定的だった。米10年債利回りが一時0.7145%前後まで上昇幅を拡大したことを受けて円売り・ドル買いが進み、106.57円と日通し高値を更新した。ただ、NY午後に入ると伸び悩む展開になった。米10年債利回りが0.67%台まで上昇幅を縮めたことが相場の重しとなったほか、106円台半ばから107.00円にかけては断続的に売りオーダーが観測されておりドルの上値を抑えた。 

 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば米長期金利の動きに左右される方向感に乏しい展開だった。市場では『オンライン形式で開かれる米ジャクソンホール経済シンポジウムを週後半に控えて、様子見ムードが強まっている』との声が聞かれた。NY時間の安値は1.1804ドル、高値は1.1843ドルで値幅は0.0039ドル程度だった。 

 

NY原油先物市場は続伸:ハリケーンよる被害の懸念から買い優勢

NY原油先物市場は42.31ドル-43.57ドルのレンジ相場となった。メキシコ湾を北上しているハリケーン『ローラ』は、26日夜にも米南部テキサス・ルイジアナ州の沿岸部から上陸する見込みとなった。湾岸沿いに集中する石油関連の施設は閉鎖を強いられ、また今後の被害も懸念されている。供給減への思惑から買いが先行した原油先物は、一時43.57ドルまで上昇し、その後も底堅く推移した。アジア市場から底堅い動きが続いており、ニューヨーク市場での序盤に43.57ドルまで買われた。米国株式の伸び悩みを意識して42.77ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引で43.40ドル台まで戻した。

 

NY金先物市場は続落:米中貿易協議の進展期待を背景に売り優勢

NY金先物市場は1919.10-1944.10ドルのレンジ相場となった。米中が『第1段階の貿易合意』を巡り閣僚級の協議を行い、双方が進展を確認したとの報道を受けてリスク選好の地合いが強まった。安全資産とされる金は売りが先行し、一時1920ドルを割り込んだ。為替相場でドルがユーロに対して弱含む場面はあったものの、金先物の戻しは限られ、中心限月の終値としては約1カ月ぶりの安値で引けた。アジア市場で1944.10ドルまで買われたが、ニューヨーク市場で米長期金利の上昇を意識して1919.10ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引で一時1935.90ドルまで買われたが、米長期金利の上昇を意識して、1935ドル近辺で上げ渋る状態が続いた。

 

米国債券市場は続落:リスク選好の動きから売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)0.68%で終了した。新型コロナウイルスの治療法やワクチン開発進展への期待感、米中貿易協議の進展期待などを背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。 

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