★米国株式市場は上昇:米景気の先行き懸念が和らぎ買い優勢
NYダウは190.60ドル高の27930.33ドル、ナスダックは46.85ポイント高の11311.80ポイントで取引を終了した。7月米中古住宅販売件数などこの日発表された米経済指標が良好な内容となったため、米景気の先行きを巡る過度な懸念が和らぎ買いが広がった。また、米中対立懸念の緩和や新型ウイルスのワクチン開発を巡り良好な報道にも助けられ引けにかけては一段高となった。前日に時価総額が初めて2兆ドル(210兆円)を超えたアップルへの買いが続いたことで、この日も相場全体が押し上げられた。同社株は5%超の上昇となり、1銘柄でNYダウを175ドルほど押し上げた。VIX指数は22.72から22.54へわずかに低下した。
★NY外国為替市場:ドル買い戻しも上値の重い展開
ドル/円は、欧州序盤に一時105.40円と日通し安値を付けたものの、そのあとはユーロやポンドに対してドル買いが強まったため円に対してもドル買いが優勢になった。良好な米経済指標の結果が伝わると、米株高・債券安(金利は上昇)・ドル高が進み、一時106.07円と日通し高値を付けた。ただ、米金利が低下に転じるとドル買いの勢いが後退したため、ドル円も105.80円付近まで押し戻された。
ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された仏・ユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値がさえない結果となったことを受けて、NY市場でも欧州景気の先行きに警戒感が強まりユーロ売りが先行した。8月米製造業・サービス部門PMI速報値や7月米中古住宅販売件数が予想を上回ったことが分かると、全般ドル買いが活発化し一時1.1754ドルと日通し安値を更新した。ただ、米10年債利回りが0.63%台まで再び低下するとユーロ買い・ドル売りがじわりと強まり、1.1799ドル付近まで下げ渋った。
★NY原油先物市場は続落:上値の重さが払しょくされず
NY原油先物市場は41.46ドル-42.96ドルのレンジ相場となった。為替相場で市場予想を上回った米経済指標を受けてドル買いが優勢となり、ドル建ての原油に割高感が生じ、売りに押された。また、米追加経済対策をめぐる協議の不透明感や、リビアの政府系石油会社が石油輸出の再開の可能性を表明したことなども、原油の上値を圧迫した。アジア市場で42.96ドルまで買われたが、その後は伸び悩んだ。ニューヨーク市場で41.46ドルまで下落した。ポジション調整的な売りが前日に続いて観測されており、米国株式はしっかりとなったが、原油先物の上値の重さは払しょくされなかった。米国の石油掘削装置(リグ)稼働数は、前週末比11基増加の183基となった。
★NY金先物市場は横ばい:安値圏では押し目買い入り底堅い展開
NY金先物市場は1916.60-1963.10ドルのレンジ相場となった。良好な米経済指標も支えにドル高が進み、ドル建ての金は割高感から売りが先行し、12月限は一時1916.60ドルまで下落した。ただ、先行き景気の懸念や米金融緩和策の長期化観測を背景に金の先高観は根強く、下押し局面では安値拾いの買いが入り、下げ幅を取り戻して取引を終えた。
★米国債券市場は続伸:ユーロ圏の経済表悪化で買い先行
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.63%で終了した。ユーロ圏経済指標の悪化で世界景気の先行き不透明感が高まり、安全資産とされる米国債が買われた。ただ、良好な米経済指標を受けて債券売りが強まる場面もあった。
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