FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:貿易摩擦への警戒感から軟調

NYダウは328.09ドル安の24252.80、ナスダックは160.81ポイント安の7532.01で取引を終了した。トランプ政権が中国によるハイテクなど重要産業分野への対米投資制限を検討していることが報じられた。米国による貿易に関する中国への圧力が一段と増すとの懸念から投資家心理が悪化し、売りが膨らんだ。貿易摩擦への警戒感からアジア・欧州株が概ね全面安となり、米国株も終日大幅下落となった。VIX指数は13.77から17.33へ上昇した。

 

NY外国為替市場:NTC委員長発言で一時ドル買い戻し

ドル/円は、109.60円を挟んで方向感のない値動きとなっていたが、NYダウが500ドル近く下落したことでリスク回避の売りに押され、一時109.37円まで下落した、。ただ、ピーター・ナバロ国家通商会議(NTC)委員長が『トランプ米大統領の貿易政策について誤解がある』と発言すると一転してショートカバーが進み、一時110.04円まで上げた。しかし、110円台では戻り売りも出たため引けにかけては109.70円台まで売りに押された。ユーロ/ドルは、欧州序盤に1.1629ドルまで下げた後はユーロクロスの上昇につれて買い戻される展開になった。その後も底堅い動きが続き、一時1.1713ドルまで上値を伸ばした。

 

NY原油先物市場は反落:大幅上昇の反動による利食い優勢

NY原油先物市場は一時67.78ドルまで売られた。米国株安を嫌気したポジション調整的な売りが増えたことで原油価格は伸び悩んだ。ただ、原油供給量の増加は当面限定的との見方が多く、68ドル以下では押し目買いが入りやすかった。前週末に大幅に上昇した反動から利食い売りなどが優勢となった。

 

NY金先物市場は反落:ポジション調整による売りが優勢

NY金先物市場は一時1265.50ドルまで売られた。米国との通商問題を巡って中国、欧州が対立しており、貿易摩擦激化に対する警戒感があるものの、リスク回避の金買いが増えていないことから、短期筋などのポジション調整に絡んだ売りが優勢となった。

 

米国債券市場は上昇:安全資産としての債券需要強い

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)2.88%で終了した。米中の貿易摩擦に対する警戒感から安全資産とされる債券が買われ、一時利回りは2.86%まで低下した。ただ、ナバロ国家通商会議委員長が『トランプ米大統領の貿易政策について誤解がある』などと述べたため、一段と買いが上がる展開にはならなかった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ