FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:世界的な金利上昇を嫌気した売り

NYダウは362.59ドル安の26076.89、ナスダックは64.02ポイント安の7402.48で取引を終了した。世界的な金利上昇への警戒感からアジア・欧州株が全面安となり、米国株も売りが先行する展開となった。先行き不透明感からポジションを手仕舞う動きが散見され、終日軟調推移となった。下げ幅は一時410ドルを超えた。米長期金利の上昇や原油価格の下落が嫌気されたほか、トランプ大統領による一般教書演説を控えて内容を見極めたいとの思惑も広がった。VIX指数は13.84から14.79へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米財務長官の発言を受けドル買い優勢

ドル/円は、NYダウ先物や日経先物が下落したことを受けて、リスク回避のドル売りが出た。ただ、その後はアジア時間からドル売りが進んでいた反動で買い戻しが優勢となった。ムニューシン米財務長官が『長期的な米国の利益にかなう強いドルを支持』『介入のない自由な為替市場を支持』などの見解を示すとドルの買い戻しが加速し、108.90円台まで切り返した。ただ、ドルの買い戻しが一巡すると、一時NYダウが410ドル超下落したことが重しとなり、徐々に上値が重くなった。ユーロ/ドルは、ユーロクロスの上昇につれた買いが入り、一時1.2453ドルまで値を上げた。一方で、ユーロ買いが一巡するとムニューシン米財務長官の発言などを手掛かりにドルの買い戻しが進んだことで1.2380ドル台まで上値を切り下げた。

 

NY原油先物市場は続落:米長期金利上昇と米国株安を嫌気した売り

NY原油先物市場は一時64.10ドルまで売られた。米国株の大幅続落や米長期金利の高止まりが嫌気され、リスク回避の動きで原油に売りが出た。原油の需給関係がただちに悪化するとの見方は少ないものの、米長期金利の上昇は経済の減速につながるとみられており、需要増加への期待はやや低下していることも原油価格の上値を重くした。

 

NY金・銀先物市場は続落:米長期金利上昇とドル高を嫌気

NY金先物市場は、序盤は買いが先行したものの一時1339.10ドルまで売られた。米国株が360ドル超の大幅続落となったが、米長期金利がやや上昇したことで、金利水準の高止まりを意識して金は伸び悩んだ。また、ムニューシン米財務長官が『長期的に米国の利益にかなうドルを支持する』との見解を表明したことも、金の反発を抑える一因となった。

 

米国債券市場は続落:需給悪化を警戒した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%高い(価格は下落)2.72%で終了した。米国債の需給悪化を警戒した売りが出た。米10年債利回りは一時2.73%と2014年4月以来の高水準をつけた。

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