FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:複数企業の好決算内容を好感した買い

NYダウは140.67ドル高の26392.79、ナスダックは3.89ポイント安の7411.16で取引を終了した。決算内容が好感された3Mが堅調推移したほか、ボーイングやゴールドマン・サックスの上昇も指数全体を押し上げた。ムニューシン財務長官の発言を受けて為替相場でドル安が続いたが、トランプ大統領が最終的にはドル高が望ましいとの認識を示し、原油価格や資源価格が下落したことを受け、株式市場も上げ幅を縮小する展開となった。外国為替市場でドルが一転上昇したことでマイナス圏に沈む場面もあった。VIX指数は11.47から11.58へ若干上昇した。

 

NY外国為替市場:トランプ大統領発言を受けドル乱高下

ドル/円は、ドラギECB総裁が政策金利据え置き後の定例記者会見で『経済指標、堅調な経済成長ペースを裏付けている』『景気の勢いは短期的に前向きな成長のサプライズを引き起こす可能性』と述べるとユーロ買いが加速した。ユーロ/ドルの急伸に押されて108.63円まで売りが先行した。その後、米長期金利の上昇を支えに109.15円まで持ち直したが、米長期金利が一転低下するとドル売りが再開した。ただ、トランプ大統領の発言を受けて109.70円まで一転上昇した。引けにかけては米長期金利がさらに低下したことで109.20付近まで伸び悩むなど荒い値動きとなった。ユーロ/ドルは、ドラギECB総裁の発言を受けて、目先のストップロスを継続的に巻き込み、2014年12月16日以来の高値となる1.2538ドルまで急伸した。その後、ドラギECB総裁が『政策委員会の一部メンバーは米国の口先介入に懸念表明』『年内利上げの可能性、極めて小さい』『ユーロは誰かのコメントのせいで上昇した面もある』などと発言すると1.2460ドル台まで失速したが、次第に1.2500ドルを挟んで方向感が定まらなくなった。

 

NY原油先物市場は小幅下落:ドル安一服でポジション調整売り優勢

NY原油先物市場は一時66.66ドルまで買われたが、ユーロ高・ドル安が一服したことでポジション調整の売りが優勢となった。また、トランプ大統領は米CNBCとのインタビューで『最終的に強いドルを支持している』との見方を示したことから、一時65.08ドルまで下落した。

 

NY金・銀先物市場は上昇:トランプ大統領発言で時間外で売られる

NY金先物市場は一時1364.00ドルまで買われた。ユーロ高・ドル安が進行したことが意識され買いが続いた。ただ、トランプ大統領が米CNBCとのインタビューで『最終的に私は強いドルを望んでいる』との見方を示したことを受けて金は時間外で1341.00ドルまで下げている。

 

米国債券市場は低下:欧州債券のつれた売買

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は上昇)2.61%で終了した。ドラギECB総裁が記者会見で景気に前向きな見方を示し、欧州債券相場が下落した影響を受けてつれ安となった。ただ、ドラギECB総裁が年内利上げの可能性を否定すると、欧州債券相場とともに買い戻される展開となった。また、トランプ大統領が『強いドルを望む』と発言したうえ、7年債入札が好調な結果となったことにも支えられた。

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