FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:税制改革法案の実現性期待とFOMCの結果を好感

NYダウは80.63ドル高の24585.43、ナスダックは13.48ポイント高の6875.80で取引を終了した。米11月消費者物価指数(CPI)コア指数が予想を下振れ、利上げペースが加速しないとの見方から買いが先行した。ハイテク株にも買い戻しが広がったほか、『米上下両院指導部は税制改革法案で合意した』との報道も好感された。FOMCを受けて景気に楽観的な見方が広がったほか、利上げペースが緩やかなペースにとどまるとして買い安心感も広がった。ただ、引けにかけて上げ幅を縮小した。VIX指数は9.92から10.18へ上昇した。

 

NY外国為替市場:FOMCで新たな材料なくドル全面安

ドル/円は、米11月消費者物価指数(CPI)のコア指数が市場予想を下回ったことで米長期金利が低下したことでドル売りが強まり113.00円を割れた。ただ、113円割れでは下値の堅さを確認すると、『米上下両院指導部は税制改革法案で合意した』との報道も支えに113.20円台まで反発した。FOMCでは市場の予想通り利上実施となった。ただ、2名の反対票が出たことや、事前の織り込み以上の内容が出なかったとして、米長期金利の低下幅拡大とともにドル売りが優勢になった。ユーロ/ドルは、弱い米CPIコア指数や米長期金利の低下を支えに1.1729ドルから買戻しが進んだ。FOMCの結果公表後にドルが全面安となると1.1831ドルまで大きく値を伸ばした。

 

NY原油先物市場は続落:ガソリンの在庫増を嫌気した売り

NY原油先物市場は一時56.55ドルまで下落した。米週間在庫統計でガソリン在庫が大幅に増加したことから製油所における需要減少の可能性が高まったことが材料となった。原油在庫は予想以上に減少したものの、材料視されなかった。中東情勢に関するさらなる悪化を示す出来事が伝わらなかったことも、原油価格の上昇を抑制する要因となった。

 

NY金・銀先物市場は反発:米国の利上げペースの加速はないとの見方を好感

NY金先物市場では、一時1259.70ドルまで買われた。注目されていたFOMCの経済予測で、2018年の米金利見通しが前回(9月時点)と同じだったことが意識された。市場関係者の間では、FOMC予測で2018年の金利見通しは引き上げられるとの見方が浮上していたが、利上げペースは当面加速しないとの見方が広がり、金の買い戻しの動きにつながった。また、今回の利上げに対する2名の反対意見が出たことなどを嫌気して米長期金利が低下し、ドル安が強まったことも下支えとなった。

 

米国債券市場は反発:米利上げペースが緩やかになるとの見方を好感

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.06%低い(価格は上昇)2.34%で終了した。米11月CPIコア指数が予想を下回ったほか、FOMCを受けて利上げペースが緩やかなものにとどまるとの見方が広がり、債券買いが優勢となった。

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