FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:税制改革案とトランプ大統領の訪中期待

NYダウは6.13ドル高の23563.36、ナスダックは21.34ポイント高の6789.12で取引を終了した。前日の州知事選で多くの州で民主党候補が勝利したことや、税制改革の実施が19年度にずれ込むとの報道を受け売りが先行した。また、大統領がアジア歴訪で訪韓中に北朝鮮を非難したことも地政学リスクを高めた。9日に予定されている上院の税制改革案を見極めたいとの思惑や、トランプ大統領の訪中で大規模な商談成立が期待されており、引けにかけて上昇に転じた。VIX指数は9.89から9.78へ低下した。

 

NY外国為替市場:ムニューシン米財務長官発言受けドル買戻し

ドル/円は、日経先物が軟調に推移し、リスク回避のドル売りが先行した。米長期金利の低下も重しとなり、一時113.37円まで下押しした。ただ、売り一巡後は米長期金利が上昇に転じたほか、日経先物も持ち直したことで113.90円付近まで下値を切り上げた。米上院が9日に税制改革案を公表することを明らかにしたほか、ムニューシン米財務長官が年内の税制改革成立を目標としていることを再表明すると、期待感からドル買いが再燃した。ユーロ/ドルは、欧州時間に上値の重さを確認すると、次第に伸び悩んだ。一時1.1579ドルまで下押ししたが、ユーロクロスの上昇につれた買いが相場を支えたことで下げ渋るなど、1.1600ドルを挟んだ神経質な展開となった。

 

NY原油先物市場は続落:米国内の供給増加懸念を嫌気

メキシコ湾岸のプラットホーム閉鎖を受けて買いが強まる場面もあったが、米国内における原油供給増加に対する警戒感が残っていることから、ポジション調整的な売りが優勢となった。米税制改革の年内実現について予断を許さない状況が続いていることも、上値を抑える要因となっている。

 

NY金・銀先物市場は反発:米法人税の開始時期先送り思惑で買い優勢

NY金先物市場は、一時1288.10ドルまで買われた。ムニューシン米財務長官はブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで『法人税減税の開始が遅れる可能性を排除しないものの、政権が強く望むのは2018年のスタート』との見方を示したことが買い材料となった。市場では、法人税率の段階的な引き下げについて懐疑的な見方が浮上しているが、減税の開始期待が先送りされる可能性は否定できないことから、リスク回避の金買いが入った。

 

米国債券市場は下落:利益確定売りに押される

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%高い(価格は下落)2.33%で終了した。新規の取引材料に乏しいなか、利益確定売りに押される展開となった。

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