★米国株式市場はまちまち:上昇後はハイテク企業決算控え利益確定売り
NYダウは57.77ドル高の23435.01、ナスダックは11.14ポイント安の6716.53で取引を終了した。海外株式相場の上昇や米10月ADP雇用統計が市場予想を上回る堅調な内容となり、買いが先行し、良好な企業決算を支えに140ドル超高まで上昇した。ただ、FOMC結果を見極めたいとの思惑もあり、午後にかけて上げ幅を縮小した。FOMCでは、市場予想通り政策金利は据え置きとなったものの、ハリケーンの影響にも関わらず経済活動が好調で景気判断が引き上げられ、12月の利上げを確実視する見方が強まった。市場終了後にハイテク企業の決算が予定されていることから、ナスダック総合指数には利益確定の売りが広がった。VIX指数は10.18から10.20へ上昇した。
★NY外国為替市場:ドルは経済指標に振れる展開
ドル/円は、米ADP全米雇用リポートが市場予想を上回ったことが分かるとドル買いが強まり114.28円まで上値を伸ばした。その後発表された米10月ISM製造業景気指数が市場予想を下回ったことで米長期金利が低下しドルは失速113.80円近辺まで下落した。FRBはFOMCを開き、市場の予想通り政策金利であるFF金利を据え置くことを決めたと発表した。声明では『ハリケーン関連の混乱にもかかわらず、労働市場が引き締まり続け、経済活動は堅調に伸びている』などと伝わり、前回の『経済活動は今年ここまで緩やかに拡大している』から景気認識が上方修正された。発表直後は113.70円台まで下げたものの、米長期金利の低下幅縮小とともに114.20円台まで持ち直した。ユーロ/ドルは、良好な米雇用指標を受け全般ドル買いが進んだが、米ISM製造業景気指数が予想を下回り、米長期金利が低下すると1.1643ドルまで反発した。その後は1.1625ドルを挟んでもみ合い相場となった。
★NY原油先物市場は小幅安:需給改善期待が継続
米エネルギー情報局(EIA)が公表した統計によると、米国の原油とガソリンの在庫は予想以上に減少したことで、一時55.22ドルと約10カ月ぶりの高値をつけたものの、その後は利食い売りなどに押された。OPEC加盟国・非加盟国による減産体制は2018年以降も維持されると見られており、需給改善への期待で原油価格は下げ渋った。
★NY金・銀先物市場は反発:トランプ政権による税制改革実現への不透明感
米10月ADP雇用統計は市場予想を上回る結果となったが、米トランプ政権の目玉となる税制改革実現に対する懐疑的な見方あることから、金価格は底堅く推移した。原油や銅などの上昇につれた面もあった。12月の米利上げ織り込み済みとの指摘あり、ポジション調整的な取引が主体となった。また、通常取引終了後にFRBの次期議長にパウエルFRB理事が指名されることが決まったと報じられた。
★米国債券市場は反発:長期債の発行額が増加しないことを好感
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.37%で終了した。米10月ADP全米雇用が予想を上回ったことで債券売りで反応したが、米10月ISM製造業景気指数が予想を下回ると買い戻しが優勢となった。米財務省が発表した四半期定例入札の詳細で、発行額が8月から増加せず、長期債の需給悪化懸念が後退したことも買いを後押しした。ただ、FOMC後は景気認識が上方修正されたことで売りが出て伸び悩んだ。
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