FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:良好な米企業決算を好感した買い優勢

NYダウは33.33ドル高の23434.19、ナスダックは144.49ポイント高の6701.26で取引を終了した。マイクロソフトなど複数の主要ハイテク決算が予想を上振れたことが好感され、買いが先行した。高値警戒感から上値は限られたものの、米7-9月期GDP速報値が予想を上回ったほか、FRB議長人事でパウエル氏有力との報道も相場を支えた。ナスダック総合株価指数は、決算内容が好感されたアマゾン・ドット・コムやアルファベットなど主力株中心に大幅高となり過去最高値を更新した。VIX指数は11.23から9.80へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドルは米長期金利の変動につれ乱高下

ドル/円は、良好な米7-9月期GDP速報値を受けて一時ドル買いが加速した。その後、トランプ米大統領が次期FRB議長指名で、テイラー氏に比べタカ派色が弱まるパウエルFRB理事に傾斜しているとの報道を受けて、ドル売りが再開した。その後、米国株高を横目に114.00円付近まで反発したものの、米長期金利がさらに低下すると113.60円台まで再び下げた。ユーロ/ドルは、ECBによる緩和的な環境が続くとの見方からユーロ売りが先行した。また、カタルーニャ議会がスペインからの独立を宣言したことも嫌気され1.1578ドルまで弱含んだ。その後米長期金利が低下幅を拡大すると1.1624ドルまで反発したが、ユーロクロスの下落につれた売りが再開した。ただ、引けにかけて米長期金利が低下したことで1.16ドル台は回復した。

 

NY原油先物市場は続伸:OPECとロシアが減産延長に前向きを好感

OPECとロシアが協調減産の延長に前向きとの報道を受けて買いが広がったほか、米7-9月期の米国経済が予想を上回る成長を記録したことが材料視された。イラク北部で中央政府軍とクルド自治政府の治安部隊が停戦協定を締結したとの報道を受けて供給不安は和らぎ、原油価格の上値はやや重くなる場面があったが、米7-9月期GDPが市場予想を上回ったことから、原油需要増大の思惑が浮上した。さらに、トランプ大統領がパウエルFRB理事を次期FRB議長に指名する方向に傾いていると報じられたことから、短期筋などの買いが活発となった。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した米国内石油掘削設備(リグ)稼働数が前週比1基増加の737基となった。

 

NY金は反発・銀先物市場は続落:カタルーニャの独立宣言でリスク回避の金買い

NY金先物市場は、この日発表された7-9月期米GDP速報値が市場予想を上回り、ユーロ安・ドル高が進行したことを嫌気され弱含む場面もあった。しかし、スペイン・カタルーニャ自治州議会が独立に関する動議を賛成多数で可決し、スペインからの独立を宣言したことを受けて安全逃避的な買いが入り、金は反発に転じた。またトランプ大統領が、タカ派とされるテイラー氏ではなく、ハト派とされるパウエルFRB理事を指名する方向に傾いていると報じられたことも買い材料となった。

 

米国債券市場は反発:次期FRB議長にパウエル氏有力を好感した買い

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%低い(価格は上昇)2.41%で終了した。次期FRB議長にパウエル氏有力と伝わると、米利上げペースが緩やかになるとの見方から債券買いが強まった。また、スペイン・カタルーニャ自治州の独立宣言を受けて安全資産としての債券需要が高まった。

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