FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:決算や税制改革の実現期待

NYダウは5.44ドル高の23163.04ドル、ナスダックは19.15ポイント安の6605.07で取引を終了した。中国の7-9月期GDPが減速し、世界経済の先行き見通しに対する懸念が高まったほか、スペイン政府がカタルーニャ州の自治権停止の手続きを進めていることによる地政学リスクの高まりが嫌気され、売りが先行した。ただ、主要企業決算や税制改革実現への期待から、引けにかけて下げ幅を縮小したものの、相場を押し上げるには至らなかった。VIX指数は10.07から10.05へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:スペイン・カタルーニャ独立問題で乱高下

ドル/円は、欧州序盤から日経先物やNYダウ先物が急落し、米長期金利の低下を背景にドル売りが強まり、一時112.29円まで下げ足を速めた。ただ、前週分の米新規失業保険申請件数が44年ぶりの水準まで改善したほか、米10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数も強い内容だったことを受け、その後は下げ渋る展開となった。また、NYダウが100ドル超安からプラス圏に浮上したうえ、米長期金利が低下幅を縮小すると112.70円付近まで持ち直した。また、トランプ米大統領がFRB議長人事でパウエル氏に傾いているとの報道が伝わると112.42円まで失速する場面もあった。ユーロ/ドルは、スペイン政府がカタルーニャの自治権停止の手続きを進める方針を明らかにしたことでユーロ売りが強まり、一時1.1768ドルまで下げた。しかし、米長期金利が低下したことや、ユーロクロスの上昇につれてショートカバーが進み1.185ドルまで買い戻された。一巡後は1.182ドル台で伸び悩んだが、FRB議長人事報道が伝わると再び1.1857ドルまで値を上げた。

 

NY原油先物市場は反落:引き続きガソリン在庫増を嫌気

先日に続いてガソリン在庫の増加を意識した売りが観測され、一時51.07ドルまで売られた。ただ、外国為替市場でユーロの反転や株安が一服したことから売りが一服した。全般新規材料に乏しいなか、利益確定売りが優勢となった。

 

NY金・銀先物市場は反発:株安・米長期金利低下を好感

米国株の下落やスペイン内政不安を意識した買いが入ったほか、米長期金利の低下も買い材料となった。また、米政治メディア『ポリティコ』は匿名の政府高官の談話を引用し、『トランプ大統領は次期FRB議長人事についてパウエル氏指名に傾いている』と報じた。同氏は金融政策についてハト派と見られていることから、現行のFRBの金融政策に変更がないとの安心感も広がった。

 

米国債券市場は反発:株安とスペイン政府不安から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)2.32%で終了した。株価の急落やスペイン・カタルーニャ自治州の独立を巡る先行き懸念から安全資産としての債券需要が強まった。一時2.29%まで低下したが、一巡後は伸び悩む動きを見せた。しかし、トランプ米大統領はFRB議長人事でパウエル氏に傾いているとの報道で再び買いが強まった。

 

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