FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:インフレ懸念後退と小売売上高改善で買い優勢

NYダウは30.71ドル高の22871.72、ナスダックは14.29ポイント高の6605.80で取引を終了した。米9月の消費者物価指数が市場予想を下回り、米追加利上げ観測がやや後退したことや、米9月小売売上高が前月から改善したことで買いが先行した。また、原油価格の上昇も好感されたものの、トランプ大統領がイラン核合意を認定しない意向を表明するなど、地政学リスクへの警戒感から上値限定的となった。VIX指数は9.91から9.61へ小幅低下した。

 

NY外国為替市場:ユーロ/ドルは値動きの荒い展開に

ドル/円は、日経先物が上昇幅を広げたことを受けて一時112.20円台まで上げたが、米9月消費者物価指数(CPI)がコア指数ともに市場予想を下回る結果となり、米長期金利が急低下すると一転下落となり、111.60円台までドルが売られた。ただ、米10月消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が101.1と2004年1月以来の高水準を記録したことで下げ渋った。その後は週末とあって次第に値動きが鈍くなり、111円台後半の推移が続いた。ユーロ/ドルは、独長期金利の低下を受けて一時1.1805ドルまで値を下げた。米インフレの鈍化を受けて米長期金利急低下とともに1.1874ドルまで急反発した。しかし、前日高値1.1880ドルを前に上値が抑えられると失速した。ドラギECB総裁が『インフレは未だに納得いく水準ではない』と述べたことが重しとなったほか、ユーロクロスの下落につれる形で1.1810ドル付近まで押し戻される荒い値動きとなった。

 

NY原油先物市場は上昇:地政学リスクと中国需要増期待で買い優勢

トランプ米大統領が、イランが核合意を順守しているとは認めないと表明すると、イランを巡る地政学リスクへの懸念から、需給が引き締まるとの観測が広がり買いが優勢となった。また、19日に公表される中国7-9月期国内総生産(GDP)が前年比+6.8%の成長が予想されており、中国の需要増加観測が買い材料となった。さらに、OPEC加盟国・非加盟国が来年3月以降も減産態勢を維持するとの見方も需給改善につながる要因とされている。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した国内石油掘削設備(リグ)稼働数が前週比5基減少して743基となった。

 

NY金・銀先物市場は上昇:米国金利の先高観後退を好感

NY金先物市場は、米9月消費者物価コア指数が市場予想を下回ったことで、インフレ加速に対する警戒感が低下し、米国金利の先高観がやや後退した。そのため、短期筋などの買いが継続し、節目の1300ドルを突破した。また、ECBは、緩やかなペースで金融政策の縮小を進めるとの見方が広がったことも材料視された。

 

米国債券市場は続伸:米利上げペース鈍化観測で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)2.27%で終了した。米9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、今後の米利上げペースが鈍化するとの見方から債券買い進んだ。買い一巡後の下押しも限定的だった。

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