★米国株式市場は下落:地政学リスクの高まりを嫌気
NYダウは53.84ドル安の22295.75、ナスダックは56.33ポイント安の6370.59で取引を終了した。トランプ米大統領の発言を北朝鮮外相が宣戦布告と受け止められたことが報じられ、地政学リスクへの警戒感から売りが先行した。ダドリーNY連銀総裁が中期的にインフレ目標は達成に向かい、金融緩和が縮小するとの認識を示したことで、追加利上げ観測の上昇も嫌気された。ただ、一巡後はエネルギー株などの上昇を支えに下げ幅を縮小した。VIX指数は9.59から10.21へ上昇した。
★NY外国為替市場:地政学リスクの高まりで円買い
ドル/円は、北朝鮮の李容浩外相が『トランプ米大統領の発言は宣戦布告に相当する』『国連加盟国は米国が宣戦布告したことに留意するべき』などと述べると、地政学リスクの高まりを受けた売りが優勢に。米長期金利の低下も相場の重しとなり、前週末安値の111.65円を下抜けて一時111.47円まで値を下げた。その後は新規材料なく様子見ムードが広がり111円台半ばで推移した。ユーロ/ドルは、メルケル独政権の連立交渉が難航するとの懸念やドイツ企業景況感の悪化を嫌気したユーロ売りが継続した。引けにかけても安値圏でのさえない動きが続いた。
★NY原油先物市場は続伸:需給改善を期待した買い優勢
トルコはクルド人自治区の原油積み出しを停止する可能性があることを示唆したことが買い材料となった。OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国による協調減産の大幅な延長に対する懐疑的な見方が一部で浮上しているが、需給改善を期待した買いは継続した。また、原油在庫減少の思惑が浮上していることも原油先物相場に対する支援材料となった。
★NY金・銀先物市場は上昇:地政学リスクの高まりで買い優勢
北朝鮮外相が『国連憲章によって認められた自衛権として、国際空域で米国の戦略機を撃墜する権利がある』と発言したことが材料視された。市場では『北朝鮮が水爆実験を強行する可能性は低いが、偶発的な武力衝突がきっかけとなり米朝間の戦闘が拡大するリスクは排除できない』との見方が増えた。北朝鮮情勢の緊迫化や欧米株安を受けて安全逃避的な買いが広がった。
★米国債券市場は続伸:安全資産としての債券需要高まる
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)2.22%で終了した。米朝間の堅調の高まるなか、安全資産とされる債券需要が強まった。またドイツ政局の先行き不透明感が意識されたことも相場の下支えとなった。
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