FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場:高値更新も地政学リスクの警戒感から上値重い

NYダウは45.30ドル高の22203.48、ナスダックは31.10ポイント安の6429.08で取引を終了した。連日で過去最高値を更新した。米8月消費者物価指数が前月比で上昇したほか、週間新規失業保険申請件数が予想外に減少したことで年内追加利上げ観測が高まり、売りが先行した。ただ、原油価格が上昇したほか、税制改革への期待も根強く60ドル近い上昇となった。北朝鮮のミサイル発射の兆候が浮上し、地政学リスクへの警戒感から上値の重い展開となった。VIX指数は10.50から10.44へ低下した。

 

NY外国為替市場:ムニューシン米財務長官発言でドル下落

ドル/円は、英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨を受けて営巣期利上げ観測の高まりから、ポンド/円が急伸した影響を受けドル買いが強まった。ただ、『北朝鮮でミサイル発射の兆候。ICBMの可能性』と伝わるとドル/円は110.30円近辺まで失速した。その後110.60円近辺を挟んで方向感が出なくなったが、終盤にかけて失速した。米長期金利が低下に転じたうえ、ムニューシン米財務長官が『トランプ政権は経済成長について懸念』と述べたこともあり、110.07円まで下げ足を速めた。ユーロ/ドルは、良好な米経済指標が相次ぎ1.1832ドルまで下押ししたが、北朝鮮のミサイル発射の可能性が高まりドル/円が一転下落すると1.19ドル台を回復した。

 

NY原油先物市場は続伸:原油需要増際観測を好感

中長期の原油需要の増大観測が引き続き材料視されたことから、一時50.50ドルと5月25日以来の高値を付けた。また、外国為替市場でドルが主要通貨に対して弱含んだことや、米長期金利の伸び悩みも意識された。

 

NY金は反発・銀先物市場は続落:北朝鮮による地政学リスクの高まり

NY金先物市場は、ドル高・ユーロ安が一服したことや北朝鮮による弾道ミサイル再発射の可能性があるとの見方が浮上したことが買い材料となった。ただ、今月25日週に米税制改革の概要が公表される予定となっていることから、金の上値は重くなった。しかし、地政学リスク増大に対する警戒感から再浮上し、安全逃避的な買いが入った。

 

米国債券市場は反発:ムニューシン米財務長官発言と地政学リスクの買い

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.18%で終了した。米8月消費者物価指数(CPI)や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強く、安全資産としての債券需要が後退した。一方で、『北朝鮮がミサイル発射の兆候』との報道を受けた買い戻しも入り、下値は限定的だった。ムニューシン米財務長官が『トランプ政権は経済成長について懸念』と述べたことも買いを誘った。

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